「こんな僕でも輝ける」難聴を克服した16歳ファイター、父が明かした苦悩と信頼「壊れた補聴器を修理するたびに…」
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 11月30日に新宿FACEで行われた「格闘代理戦争 K-1 FINAL WAR」のトーナメント第1回戦において、3人抜きの快挙を成し遂げた若干16歳の難聴ファイターが注目を集めている。その名は古宮晴(ふるみや・はる)。彼が格闘技を始めた理由と、古宮の強さを支えている家族との絆について話を聞いた。

 古宮がトーナメント1回戦第3試合で対戦したのは、魔裟斗率いる魔裟斗軍と、佐藤嘉洋&城戸康裕&梶原龍児の3監督によるSKR連合だった。魔裟斗軍は優勝候補と目されていたが、大番狂わせを演じて見せたのが先鋒として登場した古宮で、魔裟斗軍の精鋭たちをいずれもフルラウンドの末に判定で下すという、無尽蔵のスタミナを遺憾なく発揮した。

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 試合中は補聴器を着けていないため、聞こえるのはゴングの音だけ。意外にも「結構バテてました(笑)」と本音を漏らしたが、それでも「しんどいことがあっても顔には出すな」と父に教えられてきたことを明かした。

 格闘技を始めたのは小学校3年生のとき。「もともと気持ちが弱くて、イジられたり、いじめられたり、何も言い返せない子でした。それでお父さんとお母さんが、キックボクシングジムに入れてくれた」と古宮は格闘技との出会いを説明する。

 普段は大阪にあるジムでトレーニングに励んでいるが、自宅からは遠いため古宮の父と母が送り迎えをしてくれている。「感謝しています」と照れ臭そうに話す古宮について家族は「小さいころから気が弱くて、泣いて帰ってきていたりしていたので『何かスポーツをやってもらったら、強くなれるのかな』と思ったんです。自分から空手の道場みたいなところに行きたいって言ったのが、多分きっかけだったと思います」と振り返る。

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 これからの夢については「優勝をして、K-1の出場権を手に入れて、K-1の舞台でデビュー戦をしたいです。そしてチャンピオンになりたい。こんな僕でも諦めずに努力していれば必ず輝けるということを証明したい」と語った。

 「1番やりたいことをしてほしい」と古宮を温かく見守り続ける父は「ジュニアの時はヘッドギアがあったので補聴器をつけていたが何度も壊れ、何度も修理するたびに『このまま続けさせてええのか…』と思い悩んだ。しかしこの子が段々と強くなってきたら、僕も段々と同じような夢になってくるというか、子どもの夢に親も乗っかってで、ここまで来たような感じです。やりたいというのなら『付き合わなしゃあない』」と自慢の息子の隣で嬉しそうに笑った。

 古宮親子が夢を掴む闘い。トーナメントの準決勝は21日に行われる。

▶【中継映像】古宮親子が夢に挑む準決勝の模様

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