日本有数の米の産地といわれる福島県。しかし、「放射能汚染米」「がんになる」「危険」「食べたくない」などと、福島第1原発の事故の影響で、農作物にも放射能セシウムが含まれているとの情報がネットで拡散。結果、全国平均と比べ低価格での取引が固定化、ブランド米の多くが「業務用米」など、福島県産と分からない形で流通しているという。
現在、全ての福島県産の米は放射性物質に関する検査を実施しており、1kgあたり100ベクレルという、国が定めた基準値を超えた米は出荷されないことになっているが、ここ5年間、そうした米は出ていないという。「二本松農園」(二本松市)の齊藤登代表が作ったお米も、測定値はほぼ0が続いており、ネットを中心とした直売で、風評を気にせず買ってくれる消費者との関係を大事にしてきた。