「今、自分の体は女性であるといえますか」
 この質問にトランスジェンダーで建築家のサリー楓さんはこう答える。
「言えないと思います。理由は、生物学的にいうと男性だからです」
 サリー楓さんを追ったドキュメンタリー映画『息子のままで、女子になる』。言葉としては浸透し始めている「トランスジェンダー」について、サリーさんの言葉やさまざまな挑戦への密着を通して、当事者の実情が描かれている。