将棋の竜王戦七番勝負第4局が11月21・22日、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われ、広瀬章人竜王(32)が豊島将之名人(29)を135手で下し、同シリーズ初勝利を挙げた。
広瀬竜王は開幕から3連敗を喫し、4局目にしてタイトル失冠の窮地に追い込まれていたが、矢倉からの出だしになった本局では、難解な中盤から徐々にリードを奪うと、終盤に向けてはしっかりと豊島玉を追い込み、快勝した。
対局後には「厳しい戦いでしたけど、1つ勝ててホッとしています。(矢倉は)目指してみようかと思っていました。封じ手の直前に仕掛けられて、そこまでどっちが先に仕掛けるかという駆け引きもありました」と振り返った。また第5局に向けては、「まだまだ苦しい星取りなので、1つずつ返していければと思います」と、大逆転での防衛に向けての意気込みも語った。