「絶好調」「波に乗っている」「勢いづいた」。将棋の最年少棋士、藤井聡太七段(17)について伝える時に、いよいよこんな言葉を使いにくくなってきた。今は調子がいいのか、それとも他を引き離すほど強いのか。そんなことすら周囲が判断しきれないほど、圧倒的な強さで勝ち進んでいる。ヒューリック杯棋聖戦では“現役最強”とも呼ばれる渡辺明棋聖(棋王、王将、36)に2連勝し最年少タイトルに王手。明日7月1日からは2つ目のタイトル挑戦で、木村一基王位(47)との王位戦七番勝負が始まる。藤井七段の強さは、いくつかの証言と結果を見ると、余計に凄みが増してくる。