その独特な感性による打牌選択により“天才”と呼ばれ続けるセガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)が、4年目のシーズンを迎える前に、一つ企んでいる。「私は大きなトップがあまりないので、打ち方を変えていこうかなと思っています」。目指すところは、他を圧倒するような大トップ。少々のリスクをもろともせず、チーム全体を上昇気流に乗せるような完勝を求めている。1年目には平均打点のタイトルも取ったが、さらに上の世界に足を踏み入れようとしている。
――チームとしては悔しい昨期でしたが、振り返りをお願いします。
私以外の3人は手が入っていなくて、反撃する機会も近藤さんの倍満くらい(3月4日・第2試合)で、そこで終わっちゃったというか。浮上のきっかけがなかなか掴めなかったです。私は結構手が入っていたので、やりようによってはポイントを稼げたというのはありました。
――今期に向けて、戦い方に変化はありますか。
私は大きなトップというのがあまりないので、打ち方を変えていこうかなと思っています。前半は、ですけどね。後半はポイントが関係あるので、考えますけど。点数を持っているとトップが大事だから点数を守るという形で打つんですけど、周りの人に聞くと「ちょっとリードしていてもまだ足りない」と思って攻めるようなので。
――昨期、最高スコアを叩き出したKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人選手がイメージされるところですが。
そうですね、それだと上下の幅があると思うのですが、やってみようかなと思っています。
――茅森さん自身、初年度は平均打点のタイトルを取りました。
1半荘の打点は高かったけど、トップはそんなに大きくなかった。上位に行けるような、大きなトップを取れるようになりたいと思っています。
――和久津晶選手と入れ替わりで、東城りお選手が加入しました。今まで、接点はありましたか。
少ししかないんですけど、しゃべったり麻雀を見ている感じでは、すごく気が強そうですね。期待しています(笑)。しゃべっている時は普通の女の子。この間、ポーカーを一緒にやったんですが、顔が変わっていました。Mリーグで(中継で)抜かれる顔も楽しみですね。
――相変わらず子育てとの両立があります。苦労のほどはいかがですか。
保育園に通い出してからはまだシーズンが始まってないので、朝(保育園へ)送ってから、(対局が終わると)夜遅いんで、どうかなというのは気にしています。これまでは親に見てもらったりしていたので。睡眠が取れるかなというのが不安です。
――各チームにも今年は新しい選手が入ってきました。気になる選手はいますか。
(EX風林火山)二階堂瑠美さんはもう何回も打っています。(TEAM雷電)本田朋広さんはすごい強いって聞くので、どんな打ち方するのかなって楽しみですね。(KONAMI麻雀格闘倶楽部)伊達朱里紗さんはプロになってからは知らない、なる前にMONDOでチラっと。(EX風林火山)松ヶ瀬隆弥さんは強いんで、なんでもやるオールラウンダー。打つのが楽しみです。
――個人の目標と、優勝するためには何がポイントになるかを教えてください。
個人の目標は去年の9位より上。優勝のためにはアガリ率を上げる。監督が言っていることでもあるんですが、打点をキープしながらもうちょっと全体的にアガリ率を上げる。言うのは簡単ですが大変です。「ドラ来い!」みたいな(笑)。