プロ将棋界唯一の団体戦「お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント決勝、チーム藤井とチーム木村の対戦が9月18日に生放送され、第8局でチーム藤井・高見泰地七段(28)がチーム木村・佐々木勇気七段(27)に130手で勝利した。これによりチームはスコア5-3とし、第4回大会の優勝を決めた。なお、リーダーの藤井聡太三冠(王位、叡王、棋聖、19)は個人・団体4連覇も達成した。
【中継】お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメントチーム藤井VSチーム木村
最後は「+1」ではなく「お兄ちゃん」が決めた。優勝をかけて臨んだ決勝。ここまで予選、本戦と好調に勝っていたが、この日はまさかの個人2連敗。チーム最年長者として責任を感じる時間が長かった。優勝に王手をかけた状態で臨んだ第8局の相手は、第3局で敗れていた同門の佐々木七段。後手番から角換わり腰掛け銀の最新形で始まった将棋に、積極的に動いたことで主導権を握ることに成功した。中盤、終盤とリードし、優勝へのカウントダウンを刻んでいたが、佐々木七段の脅威の粘りに、持ち時間が切れる寸前まで追い込まれるシーンも。それでもなんとか気持ちをつなぎ勝ち筋を見つけると、最後は手も震えながら佐々木玉を即詰みに討ち取った。
対局後、高見七段は「(終盤は)苦しみ抜いて手を探していました。手に駒が握れないくらい慌てました」と、土壇場で大きな仕事を果たせたと安心したため息をついた。チームを引っ張るお兄ちゃんは、最後まで頼りになった。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)