あの屈辱の日々を送った男からすれば、ただの1勝ではないはずだ。昨期、Mリーガー30人中最下位と屈辱のシーズンを終えた萩原聖人(連盟)が、逆転勝利を飾った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」10月5日の第1試合で、TEAM雷電の萩原が今期初勝利。劇的なトップ奪取でファンを大いに興奮させた。
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 この試合の対局者は、起家からU-NEXT Pirates・小林剛(麻雀連合)、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、萩原、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)の並び。「原点にかえって、面白い麻雀を見せて勝つ」と決意した萩原は、重要なチーム開幕戦を任された。試合は小林や滝沢が競り合う展開で、そんな中で迎えた南4局、3着目の萩原はドラの東を暗刻で持つ絶好の形でリーチ。力を込めて牌をツモり続けると、3巡後に四万をツモって会心のリーチ・ツモ・ドラ3で8000点(供託1000点)。土壇場で激戦を制した。これには解説を務めた渋川難波(協会)も「決まりましたね。最後の最後のツモで」「昨年、一番遅くトップを取った人が1戦目で決めてきましたね」と興奮。実況の松島桃(協会)も「いやー、カッコよかった」と萩原の雄姿に見惚れた。