浮上のきっかけが欲しかったチームに今期初白星をもたらしたのは、頼れる“最速マーメイド”だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」10月7日の第2試合で、セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）が見事な逃げ切りトップを決めた。
【動画】初勝利に笑顔の魚谷侑未
この試合の対局者は魚谷、渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）、赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）、TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）の並びでスタート。魚谷は序盤、多井・園田からの隙のない攻めに苦戦するも、東3局に2600点をアガると、戦いの主導権を握る。
南1局、魚谷はカン6筒と待ちは悪いものの積極的に親リーチをかけると、これを園田から討ち取って7700点のアガリ。親が落ちても勢いはそのままで、南2局は役満・小四喜かという字牌だらけの手を七対子にまとめ、ツモ・七対子・ドラ2の8000点のアガリを決め、トップ争いに頭一つ抜け出した。
南4局は逆転を期す親の瀬戸熊へ、一歩も引かない戦いぶりを展開。危険牌を切り飛ばし、平和をツモってトップ終了、今期初トップをチームへもたらした。このアガリについて、中継を解説していた勝又健志（連盟）は「オリてしまったら瀬戸熊さんの4000オールだったかもしれないし、連荘になって園田さんにマクられたかもしれない。決められる時に決めないとなかなかトップはついてこない。素晴らしかったと思います」と絶賛していた。
インタビューに訪れた魚谷は、まず一つ獲得できたトップに安堵の表情を浮かべた。「チームを信頼しているので、まだ焦ることはないと思っていた」とあくまで平静さをみせながら、一方では「新しく入ったスタッフさんもいて、雰囲気を明るくしたかった」という事情もあり、チームのためにトップを渇望する、試合前の思いを語った。
ファンに向けては「フェニックスはスロースターターで毎年8位スタート。これから巻き返していこうと思います」と笑顔で語り、これにファンからは「ゆーみん、ありがとう」「魚谷さん今日可愛くて強くて…最強じゃん」「ユーミン頑張ってー！」とエールが飛んだ。また、最下位のチームがトップを取ったことで「やっとMが楽しくなってきた」とのコメントもみられた。
2年前にMVPを獲得した魚谷は、昨期は近藤と共に思わぬ不振に見舞われた。今年はリベンジの年だ。2度目のMVP、そして優勝シャーレを目指し、頼れる“マーメイド”が沖へ出た。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）3万8100点／＋58.1
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢（最高位戦）2万6700点／＋6.7
3着 渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）1万9800点／▲20.2
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）1万5400点／▲44.6
【10月7日終了時点での成績】
1位 TEAM雷電 ＋131.8（4/90）
2位 渋谷ABEMAS ＋62.3（4/90）
3位 赤坂ドリブンズ ＋20.8（4/90）
4位 U-NEXT Pirates ▲2.5（2/90）
5位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲29.4（2/90）
6位 EX風林火山 ▲44.3（2/90）
7位 KADOKAWAサクラナイツ ▲67.7（2/90）
8位 セガサミーフェニックス ▲71.0（4/90）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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