追い付かれた方は悔しい、それが同点トップ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」10月28日の第2試合で、TEAM雷電・本田朋広（連盟）がKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）とリーグ史上2度目の同点トップを獲得。試合後、本田は追いつかれてしまった悔しさを露わにした。
【動画】決めポーズをする本田朋広
この試合の対局者は本田、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）、堀、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）の並びでスタート。第1試合では、エース瀬戸熊直樹（連盟）がオーラスに逆転を許す2着。不調のチームへ是が非でもトップを持ち返りたい本田は東1局、いかにもTEAM雷電らしい高打点狙いの手順で視聴者を沸かせた。配牌を取るとなんとイーシャンテン。しかしリーチと赤で終わりそうな形を良しとせず、西を対子落としして、本田はタンヤオを目指す。4巡目に首尾良くリーチをかけると、リーチ・ツモ・タンヤオ・赤・ドラ・裏ドラの1万8000点をアガって、早々に大量リードを築いた。
しかしこのまま簡単には逃げさせてもらえないのが、実力者揃いのMリーグだ。ライバル3者の2着目争いを横目に、本田はリーチをかけず、また鳴きもほぼ使わずに粘りの守備を見せる。逃げ切りたい南4局はダンラスの鈴木がリーチ。これは本田にとって神の声で、アガってくれればトップ終了となる。しかし鈴木のアガリは生まれず、逆に堀が仕掛けて応戦してきた。本田と堀は1万1000点差。結果は堀がツモアガリを決め、鈴木が出した供託のリーチ棒を加算すると、なんと同点。3万8000点持ちの両者がトップでゲームセットとなった。
開局の親跳満からなかなか二の矢は放てず、ライバルの猛攻に苦しみながらの同点トップ。それでもチーム9戦ぶりとなる価値ある1勝だが、インタビューに訪れた本田は破顔一笑とはならず。「ちょっと守り切れなかった、でもとりあえずトップなので、嬉しいです」と言葉を捻り出した。序盤の大量リードの難しさに悩みつつ「守り気味の選択を続けてきたので、最後も一貫性で」と、むやみに攻めることはしなかった試合を振り返った。
チームからは「いつも通り打ってくれ」といわれて送り出されたと明かし、「（マイナスが続いている）悪い流れを変えたいなと。ちょっと悔しい形で終わったんですが、最低限ですかね」と苦い顔。それでもファンへ向けては「とりあえず連対で終われてよかった。今後また巻き返せるように頑張ります」と力強く宣言。「面白いんです！」の決めポーズも、前回初トップは方言で決めたが、この日は標準語にチェンジ。視聴者からは「久々にRMOコール！」「本田さんおつかれさまです！」「かわいいじゃん」「イケメンすぎるやろ」「本チャンありがとおおおおおおおおお」と勝利を称える声が多数投稿されていた。
本田はこれでチーム唯一の2勝目を挙げ、ルーキーながら開幕前からの期待通り、立派な戦力となり存在感を高めている、
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・本田朋広（連盟）3万8000点／＋38.0
2着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）3万8000点／＋38.0
3着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）1万9700点／▲20.3
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）4300点／▲55.7
【10月28日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 ＋359.1（16/90）
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋77.8（14/90）
3位 セガサミーフェニックス ＋19.5（14/90）
4位 渋谷ABEMAS ＋1.0（14/90）
5位 U-NEXT Pirates ▲22.9（14/90）
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲29.1（16/90）
7位 TEAM雷電 ▲95.4（16/90）
8位 赤坂ドリブンズ ▲310.0（16/90）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
