何度も訪れたピンチ、“ロボ”のセンサーはその度に稼働し、危険回避を果たした。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」11月1日の第2試合で、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)が今期初トップ。卓越した技術を駆使した勝利に、視聴者はエキサイトした。
この試合の対局者はKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)、小林、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)の並びでスタート。東1局、伊達の親跳満までみえる対々和仕掛けに、鳴きを駆使して、生牌の2筒を押してテンパイ。試合後に小林は「伊達さんはダブ東を鳴いて、4筒を切ってから手出しの南。次に8索ポン。ダブ東をポンした人がシャンポンに決めるのかな?」と語り、伊達の手の内には2筒がないことを看破。読みの鋭さで、早々に視聴者を沸かせた。
小林は東3局、村上から3900点をアガって微差ながらトップ目へ立つと、続く東4局、リーチ・一発・ツモ・平和の5200点をツモ。これで頭一つ抜け出した。南1局は2巡目からチャンタを志向し、6索を手の内から2枚並べ、8巡目にペン7索のリーチ。これを村上からアガって1300点。打点は低いものの、攻守に秀逸な6索の対子落としが奏功した。
逃げ切りたい南4局は堀との熾烈なアガリ競争となった。2本場、小林は鳴いてタンヤオのテンパイ、3・6・9筒待ちで3と6ならばアガれるという手。親の堀も仕掛けて同じく3・6筒待ち。その後、堀に危険な2索を引くもこれは勝負。テンパイを取り切り、この局は流局した。3本場は伊達がアガってゲーム終了、前局、小林がノーテンでトップを譲り渡していれば堀がトップだったこともあり、この勝利は小林が卓越な読みを駆使して、自ら掴み取ったといえる。
インタビューでは4戦目でのトップという結果に「普通じゃないですか、4回に1回」と冷静に、かつにこやかに返答。南4局2本場、堀に危険牌の2索を勝負した局については「リャンメン2つチーして2・5索という仕掛けをするのか。タンヤオ赤だとしてもそれは鳴かないだろうなと。ドラの白が暗刻なら目立つリャンメンチーからはいかない」とスラスラ解説。これには視聴者も度肝を抜かれ、「わおおおお、人読みだったか」「完璧や」「すごい読みだな」「コバゴーじゃなきゃ取れないトップだった」とコメントが立て続いた。
チームは18戦を経てまだトップ2回、それでも堅守でポイントを守り、トータルは2位に。「よく鳴いてよくアガって振り込み少な目。非常にラッキーな展開でしたね」と小林は謙虚にこの戦いを総括し、「ちょっとトップが少なすぎですが、この後も期待して見てください」とファンへ決めポーズ。視聴者からは「技術の塊やんけ」「さすが船長や小林!!」とまた賛辞のコメントが飛んだ。2021シーズン初トップ、これで“ロボ”のアップデートは完了だ。今年も頼れる船長が、2度目の戴冠へ向けてチームを先導する。
【第2試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻雀連合)4万800点/+60.8
2着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)3万7800点/+17.8
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)3万400点/▲9.6
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)-9000点/▲69.0
【11月1日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +359.1(16/90)
2位 U-NEXT Pirates +75.2(18/90)
3位 セガサミーフェニックス +18.5(16/90)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +12.5(18/90)
5位 渋谷ABEMAS +11.2(16/90)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲57.7(18/90)
7位 TEAM雷電 ▲95.4(16/90)
8位 赤坂ドリブンズ ▲323.4(18/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








