あと1牌がなかなか届かない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」11月11日の第1試合に出場したセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)が役満・四暗刻をテンパイするも流局、試合後は悔しさをグッと飲み込んだ。
場面は東3局、親番を迎えた近藤は、第1ツモで暗刻が2つのチャンス手。これがわずか5巡目に五万・六万のシャンポン待ちでテンパイ、そして即リーチとした。出れば親跳満、ツモれば四暗刻だ。この時点で山には3枚残っており、実況の日吉辰哉(連盟)は「3山!これは来たか!今期初役満か!」と絶叫してこの様子を伝えた。この中継を観戦していた視聴者もこれには大興奮し、「四暗刻くる!?」「怖い怖い」「これはツモるよ間違いない」「近藤そろそろ暴れてみろ!」とコメントを連投した。
11巡目、EX風林火山・勝又健志(連盟)がTEAM雷電・本田朋広(連盟)の切った4索をチー、テンパイを入れた。この動きによって、あろうことか役満のアガリ牌である五万が近藤から本田へ食い流れてしまう。結局、近藤のアガリは生まれず流局。今期のMリーグは2局連続の役満テンパイ、天和チャンスなど、役満のテンパイが頻繁に出るものの、まだ誰も成就はさせていない。思わせぶりが続く展開に視聴者も「あんなに早かったのに」「近藤プロ、四暗刻ならずっ…!!!」「おしいいいいいい」と無念の声を上げていた。
試合後、2着でインタビューを受けた近藤は「發が暗刻なので出アガリでも1万8000点。そういうのも込みで通常通りリーチをかけました」と説明。山に3枚いたことを告げられると「そうですか!3枚もいたんですね」と返し、勝又のチーで五万が食い流れたと明かされると、これにはさすがに「はあ…」と思わず下を向き、すぐにいつも通りの笑顔で「そういうこともあります」と前を向いた。とはいえチームはここまで絶不調、今月に入り逆連対が続いていたこともあって、2着という結果には安堵し、「いったん息ができたかなと」と、ポイントの回復に手応えを感じていた。
まだシーズンは序盤戦、大魚は逃したが決して近藤の気持ちは沈まない。次こそ、の思いでインタビュー会場を去る近藤にファンからは「近藤さん次がある!」「悔しいね!」「近藤さん役満おしかった~・・・ちょっと調子戻ってきた感じ?次は決めたろ!!こっからこっから!!」と、声援が送られていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








