将棋を強くなるためには、どれだけ結果を出しても探求し続けること。その思いは、2人の天才に同じような言葉を使わせた。11月12、13日に行われた竜王戦七番勝負の第4局で勝利しタイトル奪取、史上最年少での四冠を達成した藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)。対局後の会見で、謙虚にさらなる高みを目指すことを誓っていた。藤井竜王が19歳3カ月という新記録を作るまで、記録を保持していたのが将棋界のレジェンド羽生善治九段(51)。この竜王戦では前人未踏の永世七冠を達成した。この時、会見で残した言葉は、藤井竜王が初の竜王獲得で発した言葉と、とてもよく似ていた。「将棋はわからない」。そんな言葉だ。