男性の“更年期障害”に医師「女性との違いがあまりにも大きい」呼び名に異論
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 のぼせや顔の火照り、動悸、息切れ、頭痛、うつなど、45〜55歳前後の更年期に起こる「更年期障害」。個人差はあるものの、女性は年齢を重ねるごとに女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少し、ホルモンバランスの崩れによって、心身にさまざまな不調があらわれる人もいる。

【映像】女性だけじゃない「男性更年期障害」(LOH症候群)の諸症状

 一見「更年期障害」と聞くと、女性だけの症状かと思いきや、男性にも更年期障害は存在する。男性の場合は、女性と違い、男性ホルモン(テストステロン)が加齢とともに緩やかに減少。うつや疲労、イライラ、集中力・記憶力低下などの精神症状だけでなく、筋肉痛や頭痛、発汗、ほてりといった女性の更年期障害と類似する症状も見られる。そのほかの特徴として、性機能の低下も挙げられる。

 ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、男性の更年期障害を紹介。コメンテーターとして出演したNTT東日本関東病院の医師であるニコラス・レニック氏は「個人的な見解だが、男性ホルモンの変化によって現れるこういった症状を『更年期障害』と呼ぶことには反対だ」と話す。

「加齢に伴う男性のこういった症状を『更年期障害』と呼ぶには、女性の『更年期障害』との違いがあまりにも大きい。女性の場合は更年期になると、女性ホルモンが急激に減る。これは女性であれば、誰しも必ず経験する変化だ。一方で男性は、もともとテストステロン(男性ホルモン)の量に個人差がある」

「個人差がある中で、40代前後になると男性も徐々にテストステロンが減っていく。もともとテストステロンの量が多い人であれば、少し減っても正常範囲であることがほとんど。もともと少なかった人は、緩やかな低下によって症状が出始める。個人的には『男性更年期障害』と呼ぶよりも『LOH症候群(加齢性腺機能低下症)』『テストステロン低下症』と呼んだほうがいいと思う」

男性の“更年期障害”に医師「女性との違いがあまりにも大きい」呼び名に異論
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 テストステロンの量が少ない男性が、これらの症状に悩んでいる場合、どのような治療が望ましいのだろうか。

「極端に症状が激しい場合には“テストステロン製剤”の注射がある。だが、実際に診察すると、うつ病の傾向が強かったり、他の疾患を伴っている可能性もある。個人差があるので、20代で症状が出ることもあれば、50代になって出ることもある。まずは、幅広い症状を診てくれる医師の元で診察を受けてほしい」

(『ABEMAヒルズ』より)
 

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