藤井聡太竜王、貫禄の一局 伊藤匠四段に勝利 将棋界の未来を担う19歳対決/将棋・新人王戦記念対局
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 将棋藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が、新人王戦の記念対局で伊藤匠四段(19)に98手で勝利した。昨年は最年少四冠を達成し、棋士の序列1位にもなった藤井竜王が、小学生のころから対戦がある新鋭・伊藤四段に、貫禄を示すような戦いぶり。いずれはタイトル戦でもぶつかることが期待される19歳同士だが、プロ入り後の初対決では藤井竜王に軍配が上がった。

【動画】新人王戦 記念対局 藤井聡太竜王 対 伊藤匠四段

 同い年の“先輩”藤井竜王が、堂々とした指し回しで勝ち切った。相掛かりから始まった一局は、中盤からペースを握ると、将棋ソフト(AI)が示す勝率のグラフが、緩やかに勝利を示す99%へと近づいていく通称「藤井曲線」を描く、隙のない快勝。中継したABEMAで解説をしていた深浦康市九段(49)からは「和やかでも記念対局でもなんでもない。指し手が厳しいのは、伊藤さんの実力を認めてこそ」と、その厳しく鋭い指し手の連発に、舌を巻いていた。対局後、伊藤四段については「これまでも棋譜を見て実力は知っているんですけど、実際に対戦して急所の局面ですごくしっかり時間も使われて、こちらが指しやすそうな局面でも、うまく勝負に持ち込まれたという印象です」と語った。

 藤井竜王にとっては、一回り以上も年上の先輩棋士たちと戦うのとはまた違った刺激を受ける相手かもしれない。伊藤四段とは小学生時代から全国大会でも顔を合わせ、敗れた時には号泣したこともある。2人とも、そのまま順調に将棋の道に進み、藤井竜王は最年少の14歳2カ月でプロ入り。伊藤四段も17歳11カ月で四段昇段、プロとなった。

 先にプロ入りした藤井竜王の活躍は、将棋界の歴史を数々と塗り替えるほどだが、同世代との戦いの機会は、なかなか生まれていなかった。そこに4年遅れてプロの土俵に上がってきた伊藤四段。実質的なデビュー年度でもある2021年度で、新人王戦優勝や勝率8割超えをマークするなど、期待通りの活躍を見せている。準公式戦の団体戦「ABEMAトーナメント」ではチームメイトとして戦い優勝を果たした2人だが、決して遠くない将来にタイトルを争うような関係になるのでは、という声もある。そういう意味で、今回の記念対局は公式戦ではないものの、後々も語り継がれる一局になることだろう。

 藤井竜王は1月9日から始まるALSOK杯王将戦の七番勝負で、史上最年少での五冠達成を目指す。また伊藤四段は、少しでも藤井竜王に近づくために、各棋戦の予選からタイトル挑戦への道を1歩ずつ進むことになる。2人にとっての2022年は、どんなものになるか。全てはその指先から放たれれる一手一手の積み重ねだ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】新人王戦 記念対局 藤井聡太竜王 対 伊藤匠四段
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【動画】藤井聡太竜王、最年少四冠達成の瞬間
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