年明け初戦にふさわしく“歴代MVP”が3人も同時に出場したこの試合は、最後まで目が離せない熱戦が繰り広げられた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」1月3日の第1試合、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)が今期5勝目となるトップを獲得。予期せぬ大エラーには反省しきりも、試合後は笑顔で決めポーズ、ファンを喜ばせた。
この試合の対局者はKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、魚谷の並びでスタートした。試合は多井が先制、東4局までに4万点近いリードを築かれてしまう。魚谷は東3局に5200点を決め、これが2022年の自身リーグ初アガリ。その後も多井にくらいつくため劣勢からも得意の鳴きを駆使し、南2局は役牌を3つ鳴いてテンパイ。佐々木のリーチと真っ向からぶつかり合う。終盤、佐々木からロンで南・西・發の5200点をアガり、多井にじわりと詰め寄った。
南3局10巡目、テンパイ即リーチと打って出た魚谷だが、これがまさかの切り間違いによるノーテンリーチ。その後、佐々木に追っかけリーチが入り、魚谷は相手のアガリを願うも流局となり、審判からアナウンスが流れ、魚谷のチョンボが確定した。この局は無効となり、試合後に20ポイントのマイナスがつくことになった。
仕切り直しの南3局は堀に跳満をツモられ、オーラスは3者のトップ争いとなった。南4局、親番の魚谷はドラ2枚と赤のあるチャンス手。さらにドラを引き、7筒を鳴いて1・4索のテンパイ、役はタンヤオのため4索のみアガれる形だ。道中、赤五万を引いて跳満へとランクアップ。これを見事ツモってタンヤオ・赤2・ドラ3の1万8000点が完成、堀と多井をかわし、一気にトップ目へ躍り出た。南4局1本場は堀の満貫ツモ、これで魚谷は今期5勝目を獲得した。
試合後のインタビューはまずチョンボについて「私のミスで対局を壊してしまって申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。試合については「(チョンボから)切り替えてやることを考えて、少しでもプラスのポイントを持って帰ろうと、精一杯打っていました」と終盤戦の攻防を振り返った。また多井・佐々木との“歴代MVP対決”を制したことについては「トップを取りたかった」と思いを明かし、その上で「自分でいろいろとアヤをつけてしまって申し訳なかった」とまた反省を口にした。
エラーからの切り替え、修正力があることはプロの条件の一つ。視聴者からは「気にすんな!!」「しゃーないよ」「誰でもミスはある」と叱咤激励のコメントが多く投稿されていた。
紆余曲折を経て、年明け初戦をトップで終え、最後はいつもの決めポーズもしっかり決めた。これに解説の萩原聖人は「気にしない、次、次!」とエールを送っていた。また、試合直後に魚谷はTwitterで「試合を壊してしまい申し訳ありませんでした!」と短く投稿。即座に多数投稿されたリプライについても、真摯に対応していた。
【第1試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)4万5500点/+65.5
2着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)4万500点/+20.5
3着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)1万7500点/▲22.5
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)-3500点/▲63.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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