将棋のALSOK杯王将戦の七番勝負第1局が1月10日、2日目を迎えた。前日、挑戦者の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が封じた47手目が開封された。封じ手は「▲3五歩」。防衛を目指す渡辺明王将(名人、棋王、37)の手番で、対局が再開した。形勢は互角、持ち時間は藤井竜王がややリードしている。研究も深い両者の主導権争いが続く中、先勝に近づくのはどちらか。
【動画】昨年、棋聖戦でタイトルを争った藤井聡太竜王と渡辺明名人
昨年はヒューリック杯棋聖戦五番勝負でタイトルを争った両者だが、新年早々に激突することとなった。渡辺王将は王将3連覇中で、通算タイトルは歴代4位、現役2位の29期。このシリーズを制すれば、30期の大台に乗る。一方の藤井竜王は現在最多の四冠保持者で、王将奪取となれば史上最年少、10代初の五冠達成となる。
注目の開幕局は相掛かりから始まると、藤井竜王が序盤から意表を突く一手を繰り出し、周囲の棋士たちからは驚きの声が挙がり続けることに。この手の直後に渡辺王将は91分の長考を入れると、藤井竜王も封じ手とした47手目に63分をかけた。
持ち時間は各8時間の2日制で、先手は藤井竜王
【封じ手時の残り持ち時間】
渡辺明王将 3時間55分(消費4時間5分) 藤井聡太竜王 4時間24分(消費3時間36分)
(写真提供:日本将棋連盟)