将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が1月13日、順位戦B級1組の11回戦で千田翔太七段(27)に112手で敗れた。これにより藤井竜王は今期8勝2敗となったが、同組の首位はキープ。残り2局で初のA級昇級を目指すことになった。
【中継】順位戦 B級1組 第11回戦 藤井聡太竜王 対 千田翔太七段
本局に勝利し、後続の棋士が敗れるという条件つきの昇級がかかった一局で、藤井竜王は先手番から相掛かりを選択。将棋ソフトによる研究の深さに定評がある千田七段と、じっくりと時間を使った順位戦らしい進行で序盤、中盤と指し進めると、本格的に駒がぶつかりあった夜戦で、少しずつペースを握られる苦しい展開となった。5筋を中心に攻め込まれたところをなんとか耐えていたものの、形勢を逆転するまでには至らず、際どい勝負を落とした。対局後は「ちょっと内容的にいろいろミスが出てしまったので、結果は仕方ないと思いますし、反省して少しでも実力を高めたいと思います。星取りは考えずに残り2戦に全力を尽くしたいと思います」と、淡々と振り返った。
藤井竜王は次局、2月3日に予定されている阿久津主税八段(39)戦に勝つと、他者の結果次第で最終戦を待たずに昇級枠である上位2位以内が確定、昇級が決定する可能性がある。順位戦では前日までに47勝2敗と、9割を超える勝率を誇っていたが、ここで1回足踏み。ALSOK杯王将戦七番勝負で渡辺明王将(名人、棋王、37)と戦うなど、多忙な日々を送っている中、次回こそA級昇級に向けた勝利を掴み取る。
(ABEMA/将棋チャンネルより)