「カン」その一声で、絶望する2人がいた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」1月13日の第1試合、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)が三万を暗カンしたところ、その牌を待ちにしていた赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)のアガリの可能性が揃って潰えるというレアな一幕があった。
場面は東3局1本場、まず9巡目に園田がテンパイ、形が悪く、マンズが高いためにリーチは自重した。14巡目に瑞原が5・8索待ちでリーチ。一度はテンパイを崩していた園田は3索をポンし、再びペン三万のテンパイを取り直す。ハイテイ・ホウテイなど偶然役でアガれるため、こちらもアガリを諦めてはいない。そして一気通貫を目指して仕掛けていた松本も追い付き、こちらもペン三万だ。ただこの時点で、その三万はリーチの瑞原の手に暗刻となっていた。
15巡目、瑞原は三万を引いて暗カン。これで園田と松本はアガリがなくなった。松本はせっかく手の内にある九万が新ドラとなったのに、アガリ牌が消えてしまった。どことなく悲しそうな表情が画面に映し出されると「悲しすぎる」「2人とも絶望www」「やめてよぉw」「これあけたくねぇw」「吸収しすぎだろw」と視聴者の声が投稿された。
実況の日吉辰哉(連盟)は「(新ドラが乗って)『嬉しい』と『悲しい』は『悲しい』の5倍勝ちですね!」と表現し、解説の河野直也(最高位戦)は「『悲しい』が(新ドラ表示より)先に来てますからね!」と掛け合った。
結果は瑞原と園田がテンパイとなり、松本にとっては高打点の親被りがなかったことが不幸中の幸い。園田は想定通りテンパイ料を手に入れた。一度のカンで2者のアガリが消えた珍しいシーンに、その後もしばらくファンはざわめいていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)