将棋のALSOK杯王将戦の七番勝負第3局が1月29日に行われ、渡辺明王将(名人、棋王、37)と藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が午前9時から対局を開始した。第1局、第2局と連勝した藤井竜王は、本局に勝利すれば史上4人目、最年少での五冠達成に王手がかかる。4連覇を目指す渡辺王将は、逆転での防衛に向けて反撃の1勝を挙げられるか。

【動画】朝日杯では「がっくり」シーンが話題になった藤井聡太竜王

 三冠保持者の渡辺王将、四冠保持者の藤井竜王と、8つあるタイトルのうち7つが集まる将棋界の“頂上決戦”とも呼ばれるこのシリーズ。第1局は最終盤までもつれ合う激戦となったが、藤井竜王がわずかに抜け出して先勝。第2局は1日目からリードを奪った藤井竜王が、2日目に入っても盤石な指し回しで快勝を収めた。シリーズ開幕前から藤井竜王が最年少での五冠を達成するかに注目が集まっていたが、早くも2勝を挙げたことで、さらに期待の声が高まっている。

 渡辺王将は、冬期に行われるタイトル戦に強いことから「冬将軍」と呼ばれることもあるが、熱戦となった第1局から一転、第2局は納得いかない将棋に。先手番となった第3局で、積み重ねた研究の成果をどこまで出せるかで、シリーズの行く先も大きく左右される。

 両者の対戦は過去に12回あり、藤井竜王が10勝2敗と大きくリード。過去の王将戦では、開幕から2連勝した棋士のほとんどがタイトル獲得に成功しており、データ面では藤井竜王に強い追い風が吹いている。

 持ち時間は各8時間の2日制で、先手は藤井竜王。
(写真提供:日本将棋連盟)

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