序盤の大量リードを守って逃げ切り勝利、レギュラーシーズン終盤に“天才”が躍動だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月3日の第2試合、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)が今期4勝目を獲得。チームのポイントゲッターとして個人成績も9位まで浮上したが、試合後のインタビューでは「もうちょっと上に行きたい」とスコアをさらに貪欲に求めた。
第1試合では東城りお(連盟)が悔しさの残る3着。それを受けて茅森が登板した第2試合の対局者は東家から渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、TEAM雷電・本田朋広(連盟)、茅森、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)の並びで開始した。
茅森は東1局に5200点を先制すると、東2局は高目三色同順となる大物手をリーチ。安目ながら一発でこれをツモりリーチ・一発・ツモ・タンヤオ・平和・裏ドラの1万2000点を手に入れた。南1局はドラの1索を他家に絞った形でテンパイ。ピンズを引き、良形に変化したところでリーチに踏み切った。親の本田が仕掛けているが「自分の手が良くなったのと、ここで打っても(放銃しても)まだ勝負になる」と考えたこの決断がハマった。リーチ・ツモ・タンヤオ・平和・ドラ・裏ドラの1万2000点、このアガリが決定打となりトップを収めた。南2局2本場は1打目からベタオリ、リスクを徹底して避ける試合巧者ぶり。これには視聴者から「茅森はさすがやね」の声も飛んだ。
インタビューではレギュラーシーズン進出争いの渦中にある順位(6位)へ思いを寄せて「今日、チームをプラスにしたかった」と語り、しっかり有言実行できたことを喜んだ。その一方で、南1局のアグレッシブな戦いぶりにも表れるように「ここで沈んじゃうとターゲットにされそうなので、もうちょっとアガっておきたかった」と語り、“天才”と称されるその勝負勘の一端を見せた。
また試合開始前の段階で平均打点1位だった茅森は、この日も高打点を繰り出したことでさらにその数値をアップさせている。「8795.45」という平均打点は子で満貫をアガれば下がってしまうというほど、突出した成績だ。このまま高水準の平均打点をキープすれば、レギュラーシーズンの突破はぐっと引き寄せられるはずだ。
ファンへ向けて茅森は「これからもどんどんプラスを積み重ねていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」といつも通り短くクールに、しかし力のある言葉を投げかけた。これにファンも「かやもりんおめでとう!!!」「ナイス!!」「茅森さん強い!!」「すばらしいトップでした!」とエールを連投し、次の登板が待ち遠しいといった雰囲気だった。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)4万7700点/+67.7
2着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)2万6200点/+6.2
3着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)1万8300点/▲21.7
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)7800点/▲52.2
【2月3日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +333.4(68/90)
2位 EX風林火山 +221.4(68/90)
3位 渋谷ABEMAS +180.9(70/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +109.0(70/90)
5位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +103.5(68/90)
6位 セガサミーフェニックス +36.9(70/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲74.5(68/90)
8位 TEAM雷電 ▲930.6(70/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







