我慢が実った大爆発だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月22日の第1試合では、赤坂ドリブンズの村上淳(最高位戦)がリーチ・一発の倍満ツモ。その闘牌に実況や解説、視聴者が歓喜した。
前日までの個人スコアは▲381.8ポイント。個人順位も32位と苦しむ村上は、この日も序盤から苦戦を強いられた。その様子は実況の小林未沙と解説の渋川難波(協会)が「Mリーガー我慢強いランキングは結構上位じゃないですか」「優勝までありますよ」と話題にするほど。南場突入時では持ち点9700点と、ひとり1万点を切る4着目だった。そんな村上にチャンスが訪れたのは流局で迎えた南2局4本場だ。親の村上は白が対子に赤が2つの好配牌。供託が4本貯まっていただけに、渋川は早期に鳴いて供託を取りに行くと予想したが、当の村上は白をはじめとする鳴ける牌を鳴かずにチャンスを待ち続け、長考に長考を重ねた末、白の対子を落とした形でリーチをかけた。
この時点でリーチ・タンヤオ・平和・赤2の満貫・1万2000点が確定。あまりに様変わりした手に渋川は「すごすぎる。なんだ、これ」と驚愕したが、本当の驚きはその次順、なんと村上は見事に一発でアガリ牌を引き寄せたのである。しかも、裏ドラが1つ乗ったことでリーチ・一発・ツモ・タンヤオ・平和・赤2・裏ドラの倍満・2万4000点(+1200点、供託4本)まで昇格。これには渋川も「今期のベストプレー」と絶賛し、ファンも「今期イチ、カッコイイ」「これは名局」「すごすぎ」「鳴かない男が泣いてる」と気迫の闘牌を称えた。
これで一時はトップ目に立ったものの、結果はKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)にまくられて2着。インタビューでは悔しさを滲ませたが、ファンからは「ナイスだったぜ」「倍満上がった時、すごくいい表情してた」といった応援コメントが連投された。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







