目まぐるしいシーソーゲームを、巧みなゲームコントロールで制した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月24日の第2試合、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)がオーラスに逆転、わずか400点差でトップを獲得し、個人3連勝で今期8勝目を獲得した。試合後は視聴者を沸かせるインタビューも展開。ファンからはトークスキルも評価する声が上がった。
この試合の対局者はTEAM雷電・萩原聖人(連盟)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、堀、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)の並びでスタート。レギュラーシーズン突破へ向けてトップを重ねるしかない萩原と園田、序盤はその両者がリーチと仕掛けで激しい攻防を繰り広げた。堀も対応の鳴きを入れるがアガリには結びつかず、ようやく先制リーチで反撃に転じることができたのは東4局だ。二・五・八万待ち、高目の八万は三色同順となるリーチをかけると、終盤に待望の八万をツモ。リーチ・ツモ・平和・三色同順・ドラで1万2000点をゲットし、トップ目に立った。
南1局は魚谷に満貫をツモられ、堀と園田、魚谷と3者が並んだ展開に。南2局、白待ちで七対子をリーチすると、これを本人もビックリの一発ツモで満貫。混戦を一歩抜け出した。しかしこれで安泰とはならず、レギュラーシーズン突破へ向けて後がない園田が南3局に満貫をツモ。南4局はわずか1600点差で、堀と園田のトップ争いとなった。
7巡目、ラス抜けを図る萩原が先制リーチ。堀は萩原が満貫以上をツモってくれれば、親被りの園田と入れ替わりトップになれる。一方で流局となれば、園田とのテンパイ・ノーテンでも逆転となることから、簡単に引くわけにはいかない。堀は意を決して、危険牌を押し出し、園田へ圧力をかける。終盤、堀が切った九万を園田がチーしてハイテイずらし。この鳴きで萩原にアガリ牌が回り満貫ツモ。園田と400点差で、堀はトップを獲得した。
インタビューではこの日の“至極の一局”について「『真の至極の一局』は言えないんですけど…。予想してみてください」と意味深な笑みを浮かべた。これに視聴者は「どーゆーこと?」「オーラスか?」「チートイやろ」など反応し、堀の言葉の真意を探っていた。またこのくだりのトークで「インタもうまくなったなw」と喋りのレベルアップにもコメントが及んでいた。
レギュラーシーズン突破へこの3連勝は大きい。スコアを伸ばしたことで「沢崎さんのMVPもかかってるので」と、最年長プレイヤーでチームの支えでもある沢崎誠(連盟)の個人タイトルを考える余裕も出た。トップへ強い執着を見せて、粘った末の逆転トップ。各チームの戦略的な要素も増え、足元の試合はさらに面白味を増していくはずだ。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)3万800点/+50.8
2着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)3万400点/+10.4
3着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)2万400点/▲19.6
4着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)1万8400点/▲41.6
【2月24日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +415.2(80/90)
2位 U-NEXT Pirates +343.0(80/90)
3位 セガサミーフェニックス +246.7(82/90)
4位 渋谷ABEMAS +199.0(80/90)
5位 KADOKAWAサクラナイツ +174.2(82/90)
6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +134.6(80/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲191.2(82/90)
8位 TEAM雷電 ▲1341.5(82/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








