大きなプレッシャーを、高い技術と強いハートで弾き返した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021」2月28日の第2試合、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）がトップで今期8勝目を挙げた。レギュラーシーズン突破に向けて当面のライバルである赤坂ドリブンズとの直接対決を制し、試合後は個人タイトルへの意欲も見せた。
第1試合で滝沢和典（連盟）が痛恨の箱ラス。まだシーズン敗退ラインまで300ポイント以上の余裕があるとはいえ、トップ・ラスで約100ポイントは詰まることから、直接対決を残している以上、まだまだ安心はできない状況だ。この試合の対局者はU-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）、赤坂ドリブンズ・村上淳（最高位戦）、セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）、伊達の並びで開始した。
試合は村上が連続してアガリを決めて先行。東3局、伊達は早々にカン四万と5・8索のイーシャンテンにこぎつけた。4巡目、そして6巡目と上家の茅森から四万が切られるが、これを伊達はスルー。七万、そして六万と引き、先制リーチをかけると、これをツモってリーチ・ツモ・タンヤオ・平和・赤の8000点を獲得し、村上に詰め寄った。東4局は親番で終盤にタンヤオをテンパイするも、カンチャン待ちということもあり慎重にダマテン。1人テンパイで嬉しい3000点の収入を得た。小休止を挟み、続く1本場、3巡目にリーチ。これをツモって7800点（＋300点）の収入、ついに村上を逆転だ。2本場も2900点（＋600点）を加点し、トップの地位を固めた。
その後はチャンス手に恵まれるも守備を優先し、平素であれば攻め切るような局面であっても振り込みという最悪の事態だけは避けるように慎重に打ち回した。小林の猛追を受けるも、伊達は東場のリードを守って、逃げ切りの勝利を収めた。
開幕からMリーグの大舞台でも物おじしない戦いぶりでトップを重ね、その強心臓ぶりも高評価を受けてきた伊達。このシーズン佳境においてもさらにその強みを発揮し、要所となる試合で見事にライバルチームを退け、トップを手に入れた。勝利者インタビューに登場した伊達は安堵の笑みを浮かべ「（第1試合の）滝沢さんの試合を見てても胃がキリキリするというか、すごいプレッシャー」と試合前から緊張を抱えていたことを明かした。
このトップで個人成績暫定首位のU-NEXT Pirates・瑞原明奈（最高位戦）に108.5差と詰め寄った。MVPのタイトルについては「チームに相談して『行っていいよ』といわれたら、MVPも見るかもしれない」とその考えを表明した。このコメントに解説の渋川難波（協会）は「普通ルーキーは『いやいや、そんなの考えずにチームのために頑張りますよ』っていうじゃないですか？『狙っていいなら狙います』という答えがすごく好きでした」と絶賛していた。
【第2試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）3万6600点／＋56.6
2着 U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）3万2000点／＋12.0
3着 赤坂ドリブンズ・村上淳（最高位戦）1万7600点／▲22.4
4着 セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）1万3800点／▲46.2
【2月28日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 ＋332.3（82/90）
2位 U-NEXT Pirates ＋313.1（84/90）
3位 渋谷ABEMAS ＋285.5（82/90）
4位 セガサミーフェニックス ＋268.4（84/90）
5位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋178.6（84/90）
6位 KADOKAWAサクラナイツ ＋174.2（82/90）
7位 赤坂ドリブンズ ▲230.6（84/90）
8位 TEAM雷電 ▲1341.5（82/90）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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