返事が調子のバロメーター?糸谷哲郎八段の「指されました」「はい」連発に後輩棋士が爆笑「はいって言いたいだけの可能性がある」
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 「指されました」「はい」。これは将棋の対局で棋士が離席した際に、相手が1手指し、自分の手番が回ってきたことを記録係に伝えられ、それに返事をするというやりとりだ。長時間対局であれば、双方の棋士にそれぞれ数回はあるようなものだが、これが連発となると、どうにも気になってくる。3月3日に行われた順位戦A級の最終9回戦、糸谷哲郎八段(33)は斎藤慎太郎八段(28)と戦ったが、この一局で糸谷八段は「指されました」「はい」のやりとりを連発。この様子に、ABEMAの放送で解説を務めていた後輩・冨田誠也四段(26)が「はいって言いたいだけの可能性がある」と、笑いながら指摘する一幕があった。

【動画】糸谷哲郎八段の「指されました」直後の「はい」

 糸谷八段と言えば、角換わりを得意とする居飛車党で、少々形勢を損ねても、その独創的な指し回しと豪腕ぶりでひっくり返してしまう力強さを持つ棋士だ。また将棋の普及にも積極的で、オンラインの配信や、他のエンタメ業界とのコラボなど、活発に動き続けている。そんな個性豊かな糸谷八段だが、対局中は何かテンポを作るためか、それとも別の理由か、席を立つことが多いことでも知られている。

 対局開始から戦いぶりを見守ってきた冨田四段だが、終盤に差し掛かろうかというタイミングで離席する糸谷八段について、こんな解説を始めた。

 冨田四段 あれ、これ1手ごとにいないじゃないですか(笑)。リズムが出てきてるんじゃないですかね。持ち時間が長いですから(今まで)体力を温存していて、エンジンをかけてきましたね。これ、来ましたよ。「指されました」「はい」が。

 冨田四段が言うように、糸谷八段は1手指しては席を立ち、斎藤八段が指した後に戻ってくる。すると記録係はその都度「指されました」と言い、これに間髪入れないタイミングで糸谷八段が「はい」と答える。

 冨田四段 声、高くなってきましたよ。これ、対局者はいやなはずなんです。「指されました」と言われたら、自分の持ち時間が削られているわけなので、普通はまだ指していない方がいいんです。だから糸谷さんは「はい」って言いたいだけの可能性がありますよ(笑)。

 離席している間に相手が指せば、その間に自分の持ち時間が減る。本来は嫌な言葉のはずなのに、なぜか糸谷八段はそれを望んでいるかのようで、富田四段は「(相手の)駒音を聞いて戻ってきている」とも付け加えた。

 この解説には視聴者からも笑いに満ちたコメントが多く寄せられ「いないじゃないですかw」「やっとエンジンがかかったw」「やっと本気出したダニー」「返事良いと印象いいよね」など、様々な声が目立った。はたして糸谷八段は本当に狙っているのか。それとも、たまたま離席が多いために起きているのか。その謎は、まだ明らかになっていない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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【動画】糸谷哲郎八段の「指されました」直後の「はい」
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