最年長Mリーガーは誰よりも楽しそうに麻雀を打つ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021-22」3月7日の第1試合、67歳のKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)がトップを獲得。MVPの可能性を残す、大きな今期9勝目を挙げた。
この試合の対局者は東家からU-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、沢崎、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)の並びで開始した。沢崎は東1局1本場、日向から満貫をゲット。このアガリで、前局の東1局に親跳満で先制していた朝倉に迫る。東2局2本場からは3局連続リーチだ。5200点(+600点)、テンパイ料の1500点、そして東3局1本場はペン3筒を見事にツモり上げ、リーチ・ツモ・白・赤の1万2000点(+300点、供託1000点)を入手。これでダントツ状態となった。
東場だけでリーチ4回。仕掛けも駆使し、貪欲に加点を狙った。ここまでトップに執着を見せるのは、4位までに入りたいチーム成績に加えて、個人タイトルが目前にあるからだ。ここでトップ、もしくは2着を取っておけば、最終節に向けてMVPの可能性が残る。U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)との差は、前日までで82.3ポイント。この試合でも特大トップを取ればそれだけで追いつき、逆転が可能だ。沢崎のリーチ発声はスタジオに響き渡るような迫力を見せ、そして一牌ずつツモに向かう姿勢も実に精悍で、ライバルにプレッシャーを与えた。
南2局3本場はドラ3筒を対子にすると、すでに4万点以上を持ちながら、3着目の日向に追っかけリーチ。待ちは六・九万で、六万は日向の待ちでもある。沢崎はこれをツモって、リーチ・ツモ・平和・ドラ2の8000点(+900点)で、さらにリードを拡大。ここではアガリを淡々と確認する日向に対し、沢崎の「もっと点棒を稼ぐぞ」といわんばかりの気合いの表情が画面に映し出された。沢崎は南4局も自らアガってゲームセット。個人トップ数で最多タイとなる9勝目とした。
圧倒的な強さ、そして親子ほど年の違う選手と比べても遜色ない若々しさを見せつけての快勝。試合後のインタビューで沢崎は、個人成績で首位とほぼ並んだことに「(MVPを狙えるところまで)来ましたね!はい」と回答。また「トップじゃないともう出番ないのかな、という感じでしたね。3着以下になれば、堀さんがトップを取ると逆転しますから」と、沢崎と同じくMVPを狙う堀慎吾(協会)に配慮も見せた。さらに「トップが取れなければ堀さんの出番。(勝負に)行きやすかったですね」と試合中の心持ちを説明した。
また沢崎は「連投してトップを取ったら決まっちゃうかもしれない。最終日まで争った方がいいんじゃないの」と笑顔で語る余裕さえも見せた。この談話を聞いた視聴者は「沢崎さんカッケー!!」「魅せるねぇw」「勝者の余裕」「決まっちゃうからなw」「最終日に期待」とコメントを連投し、最年長リーガーの次の登板が待ちきれない、といった様子だった。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)4万9500点/+69.5
2着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)3万5400点/+15.4
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)1万3500点/▲26.5
4着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)1600点/▲58.4
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








