しばらく見放されていたトップを、鮮やかな逆転で掴み取った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2021-22」3月7日の第2試合、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)がオーラスに親跳満をツモりトップ。試合後は会心の勝利を喜んだ。
この試合は東家からKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、EX風林火山・勝又健志(連盟)、白鳥の並びでスタートした。白鳥は東1局、七万をポンしてホンイツへ向かい、勝又から3900点をアガって先制。その後、勝又が4万点を超え、トップ固めを進めようとする中で、そうはさせまいと白鳥は追い上げる。東3局2本場、堀からリーチ・七対子・赤・裏ドラ2の1万2000点(+600点)を決めて、スコアは勝又とのデッドヒートとなった。
オーラスを迎えて両者の差は1万500点。白鳥は親番であることからまずは点差を気にせず、連荘を目指す。南4局、苦しい形から仕掛けを駆使し、テンパイを取り切ると、南1局1本場はドラ1索が暗刻のチャンタ、カン2筒待ちをテンパイ。これは惜しくも流局となるが、ノーテンの勝又とはさらに差が縮まった。ハイライトは南4局2本場、9巡目にドラ7筒を暗刻にしてテンパイ。3・6索待ちをダマテンに構えると、これをツモってツモ・タンヤオ・赤・ドラ3の1万8000点(+600点)が完成、白鳥は今期6勝目を獲得した。
インタビューでは「ツイてたなあ」と控えめに語りつつ、1月17日以来、長く見放されてきたトップを喜んだ。またライバルと語る堀からアガった跳満については「あんなに裏ドラ乗れと思ったことはない」と笑顔を浮かべながら振り返った。
序盤からトップ争いを展開した一方で、とにかく我慢を強いられる時間帯も長かった。オーラスで回ってきたチャンスを手に入れたのは、現役最強・多井隆晴(RMU)の薫陶を受けて磨いた高い実力あってこそ。試合前は黒沢咲(連盟)の著書「渚のリーチ」を読んだと明かし、そのおかげで「ポジティブに打てた」と勝因を語った。
この勝利でチームも上位2チームに肉薄、首位セガサミーフェニックスとわずか12ポイント差だ。白鳥の活躍を称えるファンからは「かっこよかったぞ白鳥!」「やっぱりスーパースターはアベマズ!」「アベマズ4年越しの優勝あるぞ!」とコメントが連投されていた。
チームのレギュラーシーズンはあと1節を残すのみ。セミファイナルへと続く戦いに、個人としても、チームとしても、大きく“飛翔”できるトップだった。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)5万500点/+70.5
2着 EX風林火山・勝又健志(連盟)3万1200点/+11.2
3着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)2万3400点/▲16.6
4着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)-5100点/▲65.1
【3月7日終了時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +301.0(86/90)
2位 U-NEXT Pirates +300.8(88/90)
3位 渋谷ABEMAS +289.0(88/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +248.0(88/90)
5位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +196.0(86/90)
6位 EX風林火山 +129.7(88/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲274.2(86/90)
8位 TEAM雷電 ▲1210.3(86/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








