迷わずビタ止め。その見事な放銃回避と巧みな打ち回しで、KONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人(連盟)が実況や解説、ファンを唸らせた。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2021-22」セミファイナルシリーズ3月22日の第1試合、南1局で佐々木は早々に五万をポンし、マンズの染め手へと着手した。3着目で迎えた親番だけに、ここはなんとしてでもアガりたい局面。2着目のU-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)がリーチをかけるも、鳴いた五万をカンするなど強気の姿勢を崩さずにいた。
「心臓強すぎ」。その闘牌に多くのファンが驚いたが、さらにファンを興奮させたのはそれ以降、佐々木は朝倉への放銃牌である六万を引いたところで七万を切ると、またしても六万を引いたタイミングでは再度七万を河に捨てた。続いて、こちらも放銃牌となる九万を引いてしまった際には、躊躇せずにテンパイを崩して対子の中落とし。この即決には解説の渋川難波(協会)も「やめた!」「しかも、早すぎないですか?」と絶叫し、ファンからも「うますぎる」「読みがすごい」「ノータイム」などとコメントが殺到した。「朝倉のリーチで五万はカンするのに、九万はやめるんですか」。実況の小林未沙が唖然とする中、佐々木は次順で八万を手繰り寄せてテンパイへと戻すミラクル。朝倉の当たり牌を握りつぶしながら、なんとか親を継続させた。
試合後のインタビューによると、佐々木は朝倉の待ちを「六・九万が濃いな」と読んでいた模様。「九万を持ってきたら当然、中は落とそうという構えだった」とし、「やっぱり決めてたんだ」「さすが魔王」「寿人、エグイわ」とファンを改めて興奮させた。佐々木は次局で今シーズン初、自身では2度目となる役満を完成させ、最終的には6万9900点の大トップを獲得した。親で四暗刻をツモり、個人連勝をMリーグレコードタイの「4」まで伸ばせたのは、この神プレーがあったからこそだろう。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







