「ロシアのプーチン大統領が生物・化学兵器の使用を検討している」と警告、ウクライナの抵抗や西側諸国からの経済制裁に追い詰められたプーチン大統領がさらに過激な戦術に打って出る可能性があると述べたアメリカのバイデン大統領。しかしクリミアに8回訪れ、ロシア政権幹部にもつながりがある愛国者団体「一水会」代表の木村三浩氏は、ロシアによる侵攻が正当化されるわけではないとしつつ、一方のアメリカにも“ダブルスタンダード”があるという見方もできると主張する。
「バイデン大統領も非常に“ダブルスタンダード”の得意な人。“力による現状変更はいけない”と言っているが、NATOによるユーゴ空爆(1999)を支持したのはバイデンさんではないか。“セルビアは権威主義体制だ、独裁だ”といってミロシェビッチ大統領を倒しコソボを独立させたが、コソボは選挙なんてやっていない。それで“ユーゴは平和になったんだ”というようなことを言っている。そもそもバイデンさんはウクライナと非常に親しい関係があって、息子さんがガス会社の顧問も利害関係ある気がする。
また、アメリカは“イラクに大量破壊兵器がある”と主張したが、結局は見つからなかった。それで十数万の人を殺害するという間違いを犯した。ベトナム戦争もそうだし、シリアもリビアもそうだが、自分たちに都合のいい民主・自由はいい。しかし都合が悪くなったらダメだという。経済制裁についても、人々を苦しめる、人道的に反するものだ。アメリカはいつも相手に対して経済制裁をかけているけれど、自分たちにはかけられない。世界のジャイアンがいばりっぱなしだということだ。やはりアメリカの過ちも国際法廷でちゃんと裁いていくべきだし、それがロシアに対しても、行動より話し合いを強化していこうということに繋がっていくと思う」
さらに木村氏は「西側からジャベリン(米国の対戦車ミサイル)のようなものがジャブジャブ入ってくるなど、ゼレンスキーさんも“戦え戦え”と煽られて戦わされちゃっているかわいそうな面がある」との見方も示し、「今回のことを一つの教訓として、どうすればこのようなことが国際社会からなくなるのかということを考えなければいけない。シリアもサウジもイエメンもそうで、今も世界で避難民が8200万人いるという。日本の報道がウクライナ一色になっていることは仕方ないが、常々そういうことも考えていかなければいけない」と訴えていた。(『ABEMA Prime』より)
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