<大相撲三月場所>◇十三日目◇25日◇大阪・エディオンアリーナ大阪
前頭十枚目・碧山(春日野)が前頭十三枚目・千代の国(九重)を突き出しで下した一番で、勝った碧山が土俵下の千代の国を気遣うように手を差し伸べる一幕があった。視聴者から「強面だけど優しい」「こういうの萌える」といった声が相次ぐ一方、元小結・旭道山は「手を出さないのが昔の教え」と語った。
立ち合い力強く前に出た碧山は、そのまま馬力を活かして前進、一方的な相撲で突き出しを決めて7勝目を挙げた。敗れた千代の国は4敗目。勝負が決した際、土俵下に落ちた千代の国を助けようと気遣った碧山は、千代の国が立ち上がるまでしばらく手を差し伸べたポーズのまま立っていた。腰をかがめて左手を後ろに下げ、右手を前に出して手のひらを上に向けたポーズは、まるで任侠映画で「お控えなすって」と仁義を切るときの構えのようでもあった。そんな碧山の振る舞いを受け館内は大きな拍手に包まれていた。
相手を気遣う碧山の振る舞いに、ABEMAで解説を務めた元小結・旭道山は「優しいですね」と一言。同じく実況を務めた藤井康生アナウンサーが「昔、(元横綱の)北の湖さんは突き飛ばしても絶対に手を差し伸べなかったんですよね?」と尋ねると、旭道山は「弱り身の人間にトドメを刺しちゃいけない、そして情けをかけることは勝負師として恥だ、という教えがあったんですよ」と当時の価値観を説明。「『大丈夫か?』というのはありますけど、手を出さないというのが当時の教えです」と語った。
碧山が手を差し伸べたシーンを受けて、視聴者からは「おひかえなすって」「やさしい世界」「強面だけど優しい」「こういうの萌える」といった声が続出したほか、旭道山が解説した昔の価値観に「たしかに情けかけられると惨め」「時代が変わったということやな」とコメントするファンも相次いでいた。(ABEMA『大相撲チャンネル』)
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