緊急入院、祖母の死、そして結婚。2021年度の室谷由紀女流三段(29)には「激動」という言葉が一番ぴったりくる。「いいことも悪いこともありました。いろいろ、将棋以外のところで安定しない部分はあったかなと思います。将棋に関しても、今までにないくらい、よくない年でしたね」。春の訪れとともに、ようやく落ち着きを取り戻し「今はもう元気です。当たり前に将棋が指せていることが、すごくありがたいことなんだなと感じますね」と、笑顔で振り返れるようにもなった。様々なライフイベントに直面しつつ、どんな思いで盤に向かっていたのか。