将棋の“沼”にどっぷり サバンナ高橋茂雄のドラフト完全予想「3時間かかりました」/将棋・ABEMAトーナメント
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 今年も将棋ファン大注目の熱い団体戦がやってくる。早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」は、4月2日のドラフト会議を皮切りに、そこから団体戦ならではの戦いが毎週放送される。第4回大会の後には、個人戦から団体戦となった女流ABEMAトーナメント、師弟タッグによるABEMA師弟トーナメントも行われ、また異なる魅力が発見されてきた。ここ数年で将棋の“沼”にどっぷりとはまったお笑いコンビ・サバンナの高橋茂雄も、この各大会のファン。ドラフト会議の前には、毎回独自の予想も立てている。男性棋士では3回目となるドラフトについて、14人のリーダーについて全て予想し「3時間かかりました」とニヤリ。各種団体戦の魅力を振り返りつつ、全チーム完全予想を公開した。

【動画】ドラフトについて語る藤井聡太竜王

 1対1から団体戦へ。プロの将棋も少しスタイルを変えただけで、これだけ変わるかというほど、違った魅力がいくつも掘り起こされた。男性棋士による大会は、個人戦だった第1回、第2回から、個人・団体通して藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)が4連覇。昨年は初のリーダーとして参戦し、ドラフト会議も体験した。「ドラフトの予想って、将棋界の人でも難しいじゃないですか。僕も『観る将』をやっていますけど、情報筋は限られてくる。この人とこの人は仲がいいとか、そういう情報を得られるのも、ほぼABEMAですからね(笑)。今後もそういった情報は知りたいです」と、最近将棋に関する本を出したばかりの高橋であっても、この予想は難しい。

 出来上がったチームは、数々のドラマも生んできた。特に高橋は女流大会がお気に入りだ。「男性棋士の団体戦も熱いですけど、女流の団体戦がこんなにも熱くなるなんて。女流のみなさんは、普段なかなかテレビで対局姿を見られないじゃないですか。それがこういう注目される大会でチームを組んでやるというのが、めちゃ熱かった。涙、涙で戦っておられたり、二歩みたいなミスも出たり。僕らからすると、人間性が感じられて、とてもおもしろかったです」と大満足した。

 高橋のような「観る将」の目もさらに肥えてきたところで迎える、男性棋士の第5回大会。初の団体戦だった第3回大会は、ドラフトの指名はリーダー棋士自身も手探りだったが、選ぶ方も予想する方も経験値が積み上がり、いろいろ深く読み始めている。「今年は伊藤匠五段の取り合いがあると思うんです。今、めちゃめちゃ活躍しているし、今回は3人ぐらい指名が行っちゃうんじゃないでしょうか」と、2021年度の勝率No.1棋士が人気になると考えた。若手の活躍が真っ先に想像されたところで、ここからはリーダー14人による指名の完全予想がスタートした。

藤井聡太竜王(リーダー) 高見泰地七段 中村太地七段

 今回も伊藤五段を指名すると思うんですが、ここはくじを外して敵になってほしいんですよね。伊藤さんは、まだ藤井さんと戦う土俵に上がれていないし、ましてやタイトルホルダーともなると、対局するのも難しい。藤井竜王と伊藤五段の19歳の物語が、ABEMAトーナメントから始まる、みたいな(笑)。外れ1巡目には、去年もめちゃくちゃチームワークのよかった高見さんがいいのではと。そして2巡目は、順位戦B級2組を抜けた中村太地七段。2人とも将棋が強くて、おしゃべりもうまい。視聴者のみなさんにめちゃめちゃ愛されている2人と藤井さんが組む。チーム名は「たいち+1」です(笑)。

渡辺明名人(リーダー) 近藤誠也七段 戸辺誠七段

 渡辺さんが近藤さんを外すとは、どうしても思えないんです。第3回、第4回と指名されているし、近藤さんの強さにも磨きがかかっている。2巡目は去年、戸辺さんでしたね。今年も外すと見せかけて、もう1回取るんじゃないでしょうか。なぜ去年の同じメンバーかというと、渡辺先生は勝負にも徹していますけど、チーム動画の撮影にもめちゃめちゃ協力的じゃないですか。去年はバッティングセンターに行っていましたね。それで今年は、絶対に趣味のカーリングに行きたいはずなんです。カーリングは戸辺さんも一緒にやっていますから。戸辺さんに「今回はカーリングに行きたいだけで指名したから、将棋は負けても、このストーンは取ってよ」とか言いそうじゃないですか(笑)。チーム動画がカーリング、というところまで予想させてください。

永瀬拓矢王座(リーダー) 伊藤匠五段 梶浦宏孝七段

 永瀬さんはストイックにチーム藤井を倒したいと思われているはず。伊藤さんとはVSもやられていると思います。2巡目には上り調子の梶浦さん。フィッシャールールの適正も高いですからね。いよいよチーム藤井を脅かすチームになるんじゃないかと思っています。チーム名は「シン・バナナ」で。

羽生善治九段(リーダー) 木村一基九段 村山慈明七段

 今年はメンバーを変えられるんじゃないでしょうか。1巡目に木村先生を指名したら、めちゃくちゃ胸熱ですよね。もともと研究会をされている仲間でしょうし。今回リーダーではない木村先生は、絶対に誰かが指名されるでしょうから。こうなると2巡目も、研究会のつながりで「序盤は村山に聞け」の村山先生で。チーム名は、研究会をやっていた地域の名前か何かでしょうか。「チーム幡ヶ谷」みたいな感じです。

佐藤康光九段(リーダー) 森内俊之九段 谷川浩司九段

 チームレジェンド、三度目の正直、ですかね。おそらく今回が最後だと思います。「今回優勝できなかったら、このチームは解散しましょう」みたいなことを谷川先生がおっしゃって、解散をかけて背水ので戦うんじゃないでしょうか。

三浦弘行九段(リーダー) 佐々木勇気七段 佐々木大地六段

 三浦先生が、研究会とかを一緒にされていない方を指名したりしていますよね。ただ僕には誰と研究会しているという情報がないんですよ(苦笑)。年代が下の人で、三浦先生と性格が違いそうな人ということで、佐々木勇気先生と佐々木大地先生。チーム名は「佐々木 with M」です。

佐藤天彦九段(リーダー) 郷田真隆九段 深浦康市九段

 ベテランで強い人を選ぶと思っています。郷田先生と深浦先生が同じチームにいたら、結構な厚みが出ますよね。そこに天彦先生がいると、エレガントかなと。チーム・エレガント。

豊島将之九段(リーダー) 大橋貴洸六段 服部慎一郎四段

 予想がめちゃくちゃ難しいですが、関西の人とやりたいんじゃないですかね。加えて強さと勢いで、若手から指名されるのでは。去年に続いて大橋先生と、もう一人は忍者服部くん。服部先生も、去年ドラフトの指名がかぶったくらいですから、今年もかぶる可能性がありますね。

将棋の“沼”にどっぷり サバンナ高橋茂雄のドラフト完全予想「3時間かかりました」/将棋・ABEMAトーナメント
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山崎隆之八段(リーダー) 澤田真吾七段 大石直嗣七段

 糸谷先生と同じ森門下なのですが、めちゃくちゃ人数がいるので、糸谷先生のところが「森一門α」、山崎八段のところが「森一門β」で、一門から2チーム出すのはどうでしょう。人数がいるだけじゃなくて、めちゃくちゃ強いですからね。

広瀬章人八段(リーダー) 丸山忠久九段 増田康宏六段

 何かの括りで指名されていますよね。去年は早稲田大学でした。今年も1巡目に丸山先生を指名して、今年も同じかと思わせておいて、2巡目に増田先生を取りに行く。丸山先生と増田先生は、体を鍛えているという共通点があります。これは僕の勝手な妄想なんですが、広瀬先生は去年のチーム動画で丸山先生とジムに行ったのをきっかけに、ジムで体を鍛えているんじゃないでしょうか。それでもっとトレーニングのことを教えてほしいという意味で「チームプロテイン」結成です。

糸谷哲郎八段(リーダー) 西田拓也五段 高田明浩四段

※山崎八段の欄と同様

稲葉陽八段(リーダー) 出口若武五段 都成竜馬七段

 若手有望株の出口先生を1巡目に、関西つながりで都成七段を2巡目に。これが奇しくも、全員新婚。稲葉さんも自分から結婚生活のこととかあまりしゃべらないタイプだと思いますが、たまたま指名した全員が新婚だったためい、新婚いじりをされて名前まで「チーム新婚」になっちゃうとか。

菅井竜也八段(リーダー) 久保利明九段 鈴木大介九段

 去年は郷田先生と深浦先生でしたが、今回は改めてチーム振り飛車ですね。1年後しに久保先生を指名した後は、こちらも振り飛車党の鈴木大介先生。「チーム振り飛車2022」です。

斎藤慎太郎八段(リーダー) 畠山鎮八段 黒田尭之五段

 師弟トーナメントで優勝しているから、それがABEMAトーナメントにも乗り込んできたら、物語としてはすごいじゃないですか。師匠の畠山先生を1巡目で指名して、2巡目は弟弟子の黒田先生。黒田先生は斎藤先生のことを、尊敬していますからね。師弟優勝チームである畠山一門、かっこいいですね。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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