将棋の叡王戦本戦の決勝が4月2日に行われ、出口若武五段(26)が服部慎一郎四段(22)に142手で勝利、初のタイトル挑戦を決めた。また昇段規定により、六段への昇段も決めた。出口五段は、昨期タイトルを獲得した藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、19)との五番勝負で、初のタイトルを目指す。
【動画】叡王戦 本戦 決勝 出口若武五段 対 服部慎一郎四段
2021年度の成績では、両者ともに勝率7割を超える大活躍を見せた若手ホープ同士の対決となったが、矢倉の出だしから序盤、中盤は先手の服部四段のペース。お互い居玉のまま激しい攻め合いになり、一時ははっきりと服部四段が優勢になったかと見られたが、出口五段がするすると玉を上部に逃しながら粘ると、ついに形勢逆転した。
ただ、最終盤は出口五段も長く1分将棋で指し続けるしびれる展開が続き、時間がない中で千日手の筋も発生。同一局面を3回繰り返した後、なんとか打開の一手を発見すると、その後も間違えることなく勝ち筋を進み続けた。
出口五段は2019年4月に四段昇段。藤井叡王とは過去5回対戦し1勝4敗だが、直近の対局は2020年3月で、その時は出口五段が初勝利を挙げている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)