普段から物静かに語る先輩から、こんな言葉が出ようとは。令和の天才棋士もまさかの一手に、笑いのツボを刺激された。将棋の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」のドラフト会議が4月2日に放送された。注目の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)は、1巡目で豊島将之九段(31)、糸谷哲郎八段(33)と森内俊之九段(51)の指名が重複。後に行われた抽選で藤井竜王が見事に当たりを引いたが、2巡目の抽選で豊島九段が想定外の“反撃”。これに藤井竜王が爆笑することになった。
「藤井さんにくじで負けてしまったので」。2巡目の指名理由を聞かれた豊島九段は、こう答え出した。指名したのは深浦康市九段(50)だ。深浦九段はベテランでありながら、公式戦で藤井竜王に勝ち越す数少ない棋士として知られ、またABEMAトーナメントで用いられるフィッシャールール(持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算)では、2戦2勝というこの上ない結果を出している。「藤井さんキラーの方を取って、対局の時に一発入れられたらと思いました」と、さらに詳細を語った豊島九段に、藤井竜王は笑いを堪えきれなくなった。
将棋界には、トークセンス豊かな棋士も多いが、豊島九段は決して口数が多いタイプではない。むしろ勝っても負けても落ち着いた口調で語り続ける棋士でもあり、その口から「藤井さんキラー」というワードが出てきたこと自体、おもしろかったのだろう。視聴者からも、この豊島九段の発言、さらに藤井竜王の笑いぶりには反応が続出。「聡太大ウケw」「吹いてるやん」「ツボっとる」と大いに楽しんだ様子だった。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)