溢れ出そうになる涙をこらえるのに必死だった。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2021-22」セミファイナルシリーズ4月5日の第1試合では、KONAMI麻雀格闘倶楽部の伊達朱里紗(連盟)が前回4着の悔しさを晴らす大トップ。勝利者インタビューではファンに感謝の言葉を述べた。
「これでKONAMIがファイナルに進めなかったら、私のせいだなと思っていた」。前回、手痛いマイナスを負ったことでこう感じていた伊達は、試合前のロッカールームでは1人、下を向いていた。当試合は起家からセガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、EX風林火山・勝又健志(連盟)、伊達の並びでスタート。東1局では親の茅森が7700点(供託1000点)をアガるも、満身創痍の伊達は東1局2本場、リーチ・平和・三色同順・赤の8000点(+600点)を獲得した。
これで勢いが付いたのか、東2局2本場ではトップ目の茅森からリーチ・白の2600点(+600点)をアガって逆転。自身が親の東4局では沢崎が早々に中をポンして仕掛ける中で負けじと鳴きを重ね、ダブ東・發・赤の満貫・1万2000点を奪取した。この時点で持ち点は4万6900点とトップへ大きく前進した伊達は、「気持ちが入っていた」とリポーターが評した通り、以降も積極的な闘牌。親で迎えた南4局1本場ではダメ押しとなるタンヤオ・赤3・ドラの満貫・1万2000点(+300点、供託2000点)を完成させ、持ち点6万点ジャストで試合を終えた。
退席時に感極まった伊達は勝利者インタビュー冒頭で前回のミスを詫びると、「卓につくのが怖かった」と告白。それでも配牌に恵まれたことで「牌が戦ってくれていいよと言ってくれた」とし、大トップに「すごくホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。チームは2年連続セミファイナルで敗退しているだけに、4位のセガサミーフェニックスを大きく突き放す勝利に「数字的にすごく大きい」「あとは頼れる先輩がなんとかしてくれると思います」と笑顔。ファンへのメッセージを求められた際には「先週からたくさんの応援メッセージをいただいた」と再び目頭を熱くさせたが、「残り3戦、しっかり戦ってファイナルへ一緒に行きましょう」とお馴染みのポーズを決めた表情には、熱い闘志がみなぎっていた。
【第1試合結果】
1位 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)6万点/+80.0
2位 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)2万4700点/+4.7
3位 EX風林火山・勝又健志(連盟)1万7900点/▲22.1
4位 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)-2600点/▲62.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







