「子育て中は外出が難しい」「預けるのは後ろめたい」マッチングアプリ普及も“再婚活”が上手くいかない…シングルマザーたちが抱える悩み
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 今週、結婚を見据えた交際をしていることが報じられた俳優・新山千春(41)。注目を集めたのは、高校生の娘を持つ新山の相手がマッチングアプリで知り合った男性だったということだ。

 いわゆる“ひとり親世帯”は全国で140万を超え、「パートナーエージェント」の調査によれば、結婚相手について離婚歴を気にする人は減少傾向にあるというが、“子持ち”、つまりシングルファザーやシングルマザーであることへの抵抗感は強いままだという。

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 婚活アドバイザーで結婚相談所「マリーミー」代表の植草美幸氏は「もちろん“子どもがいる”ということも含めて相手を好きになるということだから、最初からお伝えしておくべきだし、恋愛をして結婚をするまでに、平均で4年半くらいかかると言われているので、その間、子どもも成長していくので、“幼稚園に入るまでに”とか、“小学校に入るまでに”と、スケジュール、ゴールを持っている方が多い。ただ、2人の関係が構築されていない段階でお子さんの存在が出てくると、“お子さんの面倒見られるかな”と引いてしまう男性もいる。また、年齢にもよるが、お子さんの側も心の準備ができていないという場合もある」と話す。

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 高校1年生の息子と暮らすえりさん(仮名・36歳)の場合も、子育てが落ち着いたこと、コロナ禍で孤独感を感じたことで、4カ月ほど前からオンライン婚活サービス「LMO」のパーティー「良縁フェス」や、マッチングアプリを使って再婚活中だ。ところが「正直言うと、上手くいってない。やっぱり子どもがいるということで、ハードルを感じられる方が多いのかな」というのが現状だ。

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 半年前に離婚した、友人の紹介で再婚活をしている希さん(28)は、1歳になる息子の子育てがあることから、外出することも容易ではないのが悩みだ。「急なお誘いには対応しづらいというのがネックになっている。ベビーシッターさんに預けるにしてもお金がかかるので。電話で話すだけなら…と言っても、子どもは基本的に泣いたり騒いだりしているので。理解がないと、なかなかキツイのかなと感じる」。

 それだけではない。「“母親は恋愛すべきじゃない”みたいな圧を感じることも多く、知人からも“母親になったんだし、しばらくは仕事とか育児に専念したほうがいいんじゃないの?”と言われたこともあって…」。それでも幼い子どものためには“父親の存在”が大切だと感じ、パートナーを探し続けている日々だ。

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 さらにめぐみさん(仮名・40代後半)の場合は男性の態度に傷ついた経験を持つ。「婚活アプリからLINEでのやり取りに変わった途端、カラダ目的のような内容が送られてきて凹んだ。シングルマザーが欲を出して再婚相手を見つけようというのは安易な考え方だったのかなと…」と明かした。

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 小学2年生の娘と暮らすりなさん(37)は、離婚から2、3カ月過ぎた頃から本格的に婚活を始めて5年ほどが経ち、“シングルマザーは苦労をして子育てをしているはずだ”という男性の先入観に困惑したことがあるという。「ちょっとネイルをして会うと、そんなに派手なものではなかったのに、“その爪でちゃんと子どもを育てられるの?”“料理とかできるの?”と言われてしまった」。

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 しかも「“結婚を前提に”と向こうから言われて付き合ってみたことがあって、“自分は子どものことも理解しているし、受け止めていきたい”と、かなりかっこいいことも言ってくれたが、しばらくすると“予想より大変だね”みたいなことを言われ、最終的には“子ども子どもって、僕は?”と。食い違っているなと思ってしまった」という経験もした。

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 男性と会う際、娘が幼稚園に入る前には連れて行くこともあったというが、今はフリーランスのため平日の昼間を使ったり、夜間でも同居する母に子どもを預けて外出したりすることもあるというめぐみさん。ただ、「男の人と会うために子どもを預けるという行為」に後ろめたさも感じるとも語った。

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 スタジオからも様々な意見が出た。小学2年生のときに両親が離婚したというあおちゃんぺは、後に継母になる女性に対し「意地悪をしていた」と振り返る。「ちゃんとご両親がいる方には分からないかもしれないが、出ていった母親だけでなく、父親までも奪われちゃう気持ちがあった。だからやっぱり“子どものため”というのは、どこか大人のエゴっぽいなと思ってしまう部分があるし、両親が揃っていることが幸せだ、という勘違いは良くない」と指摘。

 やはり両親の離婚を経験、自身もシングルマザーの安藤美姫氏は「シングルマザーである前に一人の女性、シングルファザーである前に一人の男性なのであって、ママやパパは恋愛しちゃダメ、という風潮には変わってほしい」、近畿大学情報学研究所所長の夏野剛氏は「日本は他国に比べて、別れた親が子どもに会わないケースが多いと思う。そういうことも、このような再婚活をする方が多い理由にもなっているのではないだろうか」と問題提起した。

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 そして作家の乙武洋匡氏は「恋愛に発展していく中では、夕ご飯を食べに行くことが多いと思う。でも皆さんのように、お子さんいれば外出しづらいのは当然だ。それなら同じ境遇を抱えた方々の“ひとり親マンション”のようなものがあって、“今日はうちで預かるね”“ごめん、今日はよろしくね”みたいな近所の関係性が築けていればチャンスも増えてくると思う」とユニークな提案をしていた。(『ABEMA Prime』より)

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