将棋の叡王戦五番勝負の第1局が4月28日に行われる。タイトル初挑戦となった出口若武六段は、偶然にもこの日が27歳の誕生日。現在、最多の五冠を保持する藤井聡太叡王（竜王、王位、王将、棋聖、19）と戦う、思い出に残る一日だ。前日27日に行われた会見で、藤井叡王の印象を聞かれると「ひとことで言えば強い方」と語り、その実力を素直に認め「ぶつかっていく気持ちでやっていきたい」と意気込みを語った。
【中継】叡王戦 五番勝負 第一局 藤井聡太叡王 対 出口若武六段
予選から充実した内容で勝ち上がった出口六段は、まだ奨励会三段時代に、当時七段だった藤井叡王と新人王をかけた三番勝負で対戦したが連敗。四段昇段した後も連敗し、初対決から4連敗となっていたが、2020年3月の棋王戦予選では初勝利を挙げた。「結果として勝てたことは自分にとっては大きかったと思いますが、その時の将棋もかなりの力戦形と言いますか、お互い想定の外になってしまった将棋で、相手の全力を受けて勝ちに行った将棋ではなかったのかなという認識ではいます」と、お互いの持ち味をぶつけ合っての勝利ではないという感覚がある。
この五番勝負を勝ち抜きタイトルを手にするには、序盤からの研究勝負、中盤の構想力、終盤のねじり合いなどポイントになる部分がいくつもある。「序中盤をうまく乗り切る必要があります。本当に序盤、中盤もすごく強い方なので、そこで必死についていく、食らいついていく展開にしたいです」と、挑戦者らしい将棋を目指す。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
