将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)が5月6日、王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦で大橋貴洸六段(29)との対局を開始した。両者は2016年10月1日付でプロデビューした“同期”。過去5度の対戦では藤井竜王2勝、大橋六段が3勝と勝ち越しており、約2年ぶり6度目の同期対決に注目が集まる。

【中継】第70期 王座戦 挑戦者決定トーナメント 藤井聡太竜王 対 大橋貴洸六段

 藤井竜王は、第34期竜王(1組以上:1期)、順位戦はA級(A級:1期)。タイトルは通算7期で、現在は五冠保持者として棋界のトップに君臨している。王座戦には過去4期出場しており、初出場の2018年度は1次予選から8連勝で準決勝まで進出したが、斎藤慎太郎七段(現八段)に敗れベスト4。以降、19年度は挑決トーナメント1回戦敗退、20年度は2次予選敗退、21年度は挑決トーナメント1回戦と挑戦権奪取には及ばなかっただけに、今期にかける思いは強い。

 一方の大橋六段は、18年度YAMADAチャレンジ杯、加古川青流戦で優勝を飾って新人賞に輝いた実力者。20年度には「耀龍四間飛車」と呼ばれる新戦法を編み出し「升田幸三賞」を受賞した。さらにファッションにも造詣が深く対局時にも水色、緑色、ピンク色などのカラフルなスーツを颯爽と着こなすなど、棋界屈指のおしゃれ棋士としても個性を光らせる。藤井竜王とは過去5戦で、2連敗の後に3連勝して勝ち越し中と「藤井キラー」としても名高い。

 第70期王座戦挑戦者決定トーナメントは、予選を勝ち抜いた9人とシード7人の合計16人で行われ、優勝者が現タイトル保持者の永瀬拓矢王座(29)への挑戦権を得る。持ち時間は各5時間のチェスクロック方式。対局前に行われた振り駒の結果、先手は大橋六段に決まった。ABEMAではこの対局を終局まで生放送する。(ABEMA/将棋チャンネルより)