全世界でウイルス性の感染症「サル痘」の患者が相次いで報告されている。
カナダのモントリオール保健当局の発表では、国内で17人感染の疑いがあるという。他の地域では、アメリカで1人、イギリス9人、ポルトガル14人、スペイン7人の感染が確認されている(AP通信)。
この「サル痘」とは、天然痘ウイルスに似た「サル痘ウイルス」感染による急性発疹性疾患で、ネズミやリスなど感染動物に噛まれたり、患者の飛沫・体液等との接触で感染する可能性がある。
症状としては、顔や体に特徴的な発疹が出るほか、発熱やのどの痛みなどが挙げられていて、致死率は低い病気だ。
この感染症について、ニュース番組『ABEMAヒルズ』に出演したバイリンガル医師のニコラス・レニック氏に話を聞いた。
――サル痘という感染症の由来は何か?
「サル痘は、1958年にサルで見つかった感染症なので、こういう名前になっている。ほとんどは、ネズミが持っていることが多いが、ネズミに噛まれたサルが感染し、サルの中で流行し確認された病気だ」
――新型コロナウイルスのように人類に脅威になる可能性はあるか?
「現時点でのデータを見ると、大きな脅威になる印象はない。なぜかというと、まず、すごくうつりにくい病気。1970年からアフリカでしばしば確認されているが、少し感染拡大するのみで、感染者1人が次に何人に感染させるかを示す『R数値』は1人以下になっている。これは、すれ違っただけや電車の中、学校の中で感染が広がるような病気ではない。今、感染のほとんどは、性交渉によるもの」
――以上の話から、サル痘は感染力も高くなく致死率も低い?
「少しマニアックな話だが、サル痘は2種類に分類されていて、西アフリカとコンゴ。コンゴは、致死率が高いが、今感染拡大しているのは、西アフリカの方なので致死率も高くはなく、1%未満になっている」
(『ABEMAヒルズ』より)
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