打倒・振り飛車!チーム斎藤が静かなる闘志を燃やしチーム菅井に勝利 予選2位通過で本戦へ/将棋・ABEMAトーナメント
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  激闘を制した「シン・エンジェル」が本戦へ跳躍した。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Bリーグ第3試合、チーム斎藤とチーム菅井の対戦が5月21日に放送され、チーム斎藤がスコア5-2で勝利した。第1試合のチーム糸谷戦で大逆転を許した憂さを晴らすべく、斎藤慎太郎八段(29)、木村一基九段(48)、佐々木勇気七段(27)の3人が結束力を発揮。予選1位のチーム糸谷に続いて2位で本戦進出を決めた。

【動画】予選突破を決め試合を振り返るチーム斎藤

 抜群のチーム力が光った。第1局を任された佐々木七段は、チーム菅井の佐藤和俊七段(43)と激突。持ち時間が互いに10秒を切る手に汗握る戦いを制したのはABEMAトーナメント初出場で振り飛車党の佐藤七段だった。佐々木七段の頭をよぎったのはチーム糸谷との第1試合。3連勝から5連敗を喫し「私が流れを止めてしまった」と悔やんだ。相手チームが変わっても勝利が遠く感じ、表情はみるみる曇っていく。しかしこの舞台は団体戦。続く木村九段は久保利明九段(46)から、斎藤八段は佐藤七段から、それぞれ勝星を奪って連敗の流れを断ち切った。

 どんな時でもチームメイトの長所と健闘をたたえ合った。「お互いの良いところに敬意をもって接している人ばかり。そういったところが上手くまとまれば強さが出る」。木村九段が語る自軍の注目ポイントの通り、佐々木七段の背中を優しく押した。第4局、対するは敵将・菅井竜也八段(30)。対抗系の相穴熊戦は千日手指し直しに。互いにジャケットを脱ぎ捨て、再び相穴熊に組み合った。指し直し局は佐々木七段が執念で勝利を引き寄せ、チームは3連勝。予選突破に大きく近づく1勝を挙げ、佐々木七段は大きく息を吐いた。

 第1試合では、チーム糸谷の振り飛車作戦に大苦戦したチーム斎藤。主将の斎藤八段は「すごく悔しくて、最後の方は声も出なかった」と振り返った。第3試合もチーム名「真・振り飛車」との対戦とあり、対振り飛車戦にかける思いは並々ならぬものがあったようだ。迎えた第6局は斎藤八段VS菅井八段の大将戦に。自に角を打ち合う珍しい展開となった。序盤でリードを奪った斎藤八段がそのままリードを拡大して快勝、予選通過に王手をかけた。

 4勝2敗で迎えた第7局では佐々木七段が堂々「私がやりたいです」と立候補。第1局と同じ佐藤七段との対戦となった。佐藤七段は作戦会議での宣言通り中飛車に構え、佐々木七段は斎藤八段の推奨通り穴熊へ。本来ののびのびとした指筋を発揮した佐々木七段が潮流を掴み、予選突破を決めた。「やっている最中はがむしゃらだったんですけど、終わった今は倒れそうです。チーム糸谷戦でも私が流れを止めてしまったので。予選を突破できてよかったです」。立候補を実らせて勝利を掴み、この日一番の晴れやかな笑顔を見せた。

 優勝候補に挙げられながらも、あと一歩が遠かった悔しさをパワーに変えた。チーム戦だからこそ掴めた勝利。予選2位通過を決め「(本戦で)指すチャンスができたので、一局でも多く指したい。そしてチーム糸谷を倒したい」と決意を語った斎藤八段。打倒・糸谷チームを掲げて、本戦に挑む。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】予選突破を決め試合を振り返るチーム斎藤
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【動画】斎藤慎太郎八段VS菅井竜也八段のリーダー対決
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【動画】久保利明九段が華麗な足技を披露
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