将棋の藤井聡太棋聖(竜王、王位、叡王、王将、19)に永瀬拓矢王座(29)が挑戦するヒューリック杯棋聖戦五番勝負が6月3日、兵庫県洲本市の「ホテルニューアワジ」で午前9時から対局を開始した。3連覇を目指す藤井棋聖か、6年ぶり2度目の挑戦で奪取を狙う永瀬王座か。研究仲間として知られる両者が初めてタイトル戦で激突するとあり、どのような頂上決戦となるか大注目が集まっている。
和服姿の藤井叡王は午前8時48分頃に対局場に入室。一礼後着座し、対局の準備を整えた。挑戦者の永瀬王座は8時40分頃入室。“戦闘服”にはスーツを選んだ。
藤井棋聖は2016年10月に四段デビュー。第34期竜王(1組以上:1期)で、順位戦A級(A級:1期)。タイトルは通算8期で、現在最多の五冠保持者。棋戦優勝は5回。デビューから5期連続で年度勝率8割を超え、通算の勝率でも.8348を誇る。将棋大賞でも2年連続で最優秀棋士賞に選ばれるなど、令和将棋界のトップに君臨する天才棋士だ。昨期の棋聖戦で18歳11か月の最年少初防衛と最年少九段昇段を達成した。
永瀬王座は2009年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:5期)、順位戦A級(A級:2期)。タイトルは叡王1期、王座3期の計4期で、棋戦優勝は2回。将棋に対するストイックな姿勢から「軍曹」と呼ばれ、研究量ではプロの中でも1、2を争うと言われている。今期の棋聖戦は決勝トーナメントから登場。挑戦者決定戦では前期と同く渡辺明名人(棋王、38)と戦って挑戦権を獲得。2016年以来6年ぶり2度目の棋聖挑戦となる。
この五番勝負は、藤井棋聖がデビュー当時からの研究パートナーとして公表している永瀬王座と立つ大舞台。通算対戦成績は藤井棋聖の7勝、永瀬王座の3勝だが、直近の2戦では永瀬王座が連勝している。手の内を知り尽くした2人の番勝負は、どんな新手の応酬になるか。持ち時間は各4時間で、振り駒の結果、先手番は藤井棋聖になった。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)