コロナ禍による”ステイホーム”が呼びかけられ、早2年。室内で過ごすことが増え、お腹周りを気にする人も増えたのではないだろうか。そんな中、海外で驚きのある研究結果が話題となっている。
今年2月、アメリカのシカゴ大学らの研究チームは太り過ぎの若者らを対象にした調査で、睡眠時間の増加によって、1日あたりのカロリー摂取量が減り、減量効果が出たことを発表した。
研究チームは、肥満体質で普段から6.5時間未満しか睡眠をとらない若者を対象に、調査を行なった。1つのグループは、睡眠時間を8.5時間に延長するよう指示、もう片方のグループは何も指示しないと分けた。
その結果、指示された方のグループの睡眠時間は平均1.2時間増加。そして、食生活については何も指示されていないにも関わらず、1日あたりのカロリー摂取量が平均270キロカロリー減少。2週間で体重が平均で約0.5キロ減っていたという。
CNNによると、研究チームは「効果が継続した場合、3年間で約12キロは体重を減らせるだろう」「ダイエットに躍起にならずとも、もっと寝るだけで減量がかなうかもしれない」としている。
糖尿病が専門で、これまで健康に関する研究を数多く行ってきた北里大学北里研究所病院の山田悟副院長は、研究結果について「試す価値はある」と関心を寄せていた。番組はそんな山田先生にいくつか質問をした。
Q.実際、結果が出てどう思った?
寝る直前に食事を召し上がる方が、睡眠時間が短い方は多いんじゃないかと。睡眠時間が1時間くらいしか伸びてないんですけど、それでもこれだけの差が出ていたということは、睡眠不足の人たちにとって1時間の睡眠を増やすというのは結構大変ではあるんですけど、それなりの意味はあるんじゃないいか。(試す)価値はあるんじゃないかと感じました。
Q.今後、医学分野での活用はできそうか?
大きな変化はないと思います。今回も7〜9時間の睡眠が良いということを因果関係をもって証明したというだけであって。これまでも7~9時間がよいと過去のデータから言われていたからです。これまで以上に7~9時間以下の睡眠を強く推奨することができたというところですかね。
Q.治療に繋がっていくのは難しいのか?
例えば、肥満とか糖尿病であるとかいう人たちに対して、睡眠時間を聞いて明らかに睡眠時間が短い人に「睡眠時間を増やしなさい」という指導はできると思います。(今後は)指導法としてどういう介入をすると「睡眠時間増やせるようになるんだろうか」という研究が必要だと思います。
(『ABEMAヒルズ』より)
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