将棋の羽生善治九段(51)が6月16日に行われた順位戦B級1組1回戦で、山崎隆之八段(41)に勝利、将棋界初となる公式戦通算1500勝の快挙を達成した。1985年12月に四段昇段、プロデビューして以来36年5カ月、51歳8カ月で節目の大記録を樹立。七冠独占、永世七冠、タイトル通算99期など、数々の記録を作り上げてきたレジェンドが、また一つ金字塔を打ち立てた。なお日本将棋連盟からは、今年4月に新設された「特別将棋栄誉敢闘賞」が贈られることになった。羽生九段の成績は2156局で1500勝654敗(タイトル戦の持将棋2、未放映の対局を含む)。
記録達成に際し、日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(52)、谷川浩司十七世名人(60)がそれぞれコメントを発表し、前人未到の記録を祝福した。
◆佐藤康光会長のコメント
この度は通算1500勝達成、誠におめでとうございます。心よりお慶びを申し上げます。1つ1つ丁寧に積み上げた中での前人未到のとてつもない大記録であり、7割弱という高勝率の中での達成は同世代の1人として、敬服の至りです。今後も将棋界のトップランナー、先駆者として益々のご活躍を祈念いたします。
◆谷川浩司十七世名人のコメント
前人未到の1500勝達成、おめでとうございます。羽生九段の素晴らしいのは、相手に力を出させないのではなく、盤上の真理を追究し、お互いにベストを尽くした中で勝ち星を積み上げたことです。羽生さんにとっては通過点だと思います。これからも将棋界を牽引しながら、名局、熱戦で将棋ファンを魅了し続けて下さい。
(ABEMA/将棋チャンネルより)