性格のよさ、育ちのよさは、ふとした所作にも出るものだ。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Dリーグ第1試合、チーム康光とチーム天彦の対戦が6月18日に放送された。この第1試合で、チーム天彦の梶浦宏孝七段(26)がベテラン郷田真隆九段(51)と対戦。緊張の開幕戦にもかかわらず、落ち着いた様子が周囲の棋士の注目となっていたが、中でも目を引いたのが水の飲み方。ファンの間でも「お行儀良い」「丁寧な飲み方w」と話題になった。
梶浦七段は、まさに今が伸び盛りという若手棋士で、竜王戦は3組。順位戦ではC級2組だが、年度勝率では3年連続で6割超えを果たし、いずれはタイトル挑戦者に名乗りを上げると言われているホープだ。また、その性格のよさは棋士の間でも評判で、師匠の鈴木大介九段(47)からも将棋界の子どものような存在だとかわいがられ、昨年11月には6歳年上の女性と結婚するなど、まさに公私共に充実した日々を送っている。
「カジー」の相性でも親しまれる好青年・梶浦七段だが、郷田九段と相掛かりの最新形で指し始めたかと思った矢先、チームメイトが何かに気づき始めた。佐々木大地七段(27)が「じっくりと水を飲んで」と語り始めると、リーダー佐藤天彦九段(34)も「両手で。マスクも全て外して」と続いた。すると映像には梶浦七段が、丁寧にマスクを外しコップに両手を添えて行儀よく水を飲む様子が。まるで茶道か、というほどの穏やかで落ち着いた所作には、視聴者も注目し「めっちゃ飲む」「ぐびぐびいったな」「すごい育ちが良さそうカジー」「両手で水は珍しいです」といったコメントが続々と寄せられていた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)