チーム渡辺、予選1位通過で本戦へ 渡辺明名人「仕上がってきた」盤石の安定感見せつけ個人3連勝!/将棋・ABEMAトーナメント
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 将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Eリーグ第2試合、チーム渡辺とエントリーチームの対戦が7月16日に放送された。渡辺明名人(棋王、38)が個人3連勝とけん引し、エントリーチームに5勝3敗で勝利。予選第1試合では藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)率いるチーム藤井にも勝利しており、堂々予選1位通過を決めた。

【動画】激戦を振り返るチーム渡辺とエントリーチーム

 渡辺名人が圧倒的な強さを見せつけた。第2試合では、エントリートーナメントを勝ち上がってきた折田翔吾四段(32)、黒田尭之五段(25)、冨田誠也四段(26)が結成した「チーム下克上」と対決。フィッシャールールへの適性はもちろん、チーム名の通り予選突破から優勝までをも見据える関西若手勢との激突となった。渡辺名人は第2局に登場。振り飛車党の冨田四段の四間飛車に、居飛車穴熊で対抗した。中盤でペースを握るも、若手の驚異的な粘りで決着は217手の大熱戦となった。

 第3、4局は相手チームのエース黒田五段に連敗を喫し、すぐに2勝2敗と追いつかれた。流れを引き戻すべく、再び立ち会が立ったのは渡辺名人。第5局も再び冨田四段との対戦となり、今度は中飛車対穴熊の一戦となった。終盤には冨田四段にチャンスのシーンもあったが124手で快勝。名人に2度立ち向かった冨田四段の姿も大いにファンの心を揺さぶった。

 最後を決めたのもやはり渡辺名人だった。メンバーが苦戦する黒田五段との対戦を前に「味わってきますよ、黒田ワールドを」と宣言して第8局に向かった。渡辺名人の先手で、戦型は後手角交換振り飛車に。渡辺名人が玉頭戦を狙って▲7五歩と位を取り、主導権を握った。中盤戦では黒田五段が押し戻す場面もあったが、渡辺名人は形を活かして優位をキープ。終盤では黒田五段が懸命に抵抗を見せたが、最後は受け無しに追い込み勝利を飾った。

 渡辺名人の予選での個人成績は6戦5勝。成績でもチームの雰囲気作りでも、八面六臂の活躍に「どうしたんだろうな?こんなに勝ったのは初めて。仕上がってきましたね」と満面の笑みを浮かべた。

 ABEMAトーナメント初出場の渡辺和史五段(27)も、予選3勝2敗と勝ち越し。「予選突破も大変なグループだと思っていたので、本戦に行けて嬉しい。本戦でも力を出し切れるように調整していきたい」と自信を深めた様子だった。しかし、チーム渡辺の不動のエース近藤誠也七段(25)は予選2勝3敗と不発気味。「第1試合とは別人のような将棋になってしまって悔いが残るけど、チームメイトに救われた。対抗形の将棋が多くて、黒田さん、折田さんの粘り強い振り飛車の将棋を見て勝つのは大変だなと見ていたし勉強になった」。渡辺名人は「近藤誠也はもうちょっと頑張ってほしかったけど(笑)。本戦トーナメントではやってくれるでしょう!」と発破をかけていた。

 激戦の予選を振り返った渡辺名人は「(チームメンバーには)助けつつ助けられでしたね。非常に厳しいリーグだったので1位で抜けられたことを自信にしてほしい。和史くんは初めてだったけど、本戦では良い形で力を発揮してほしい。今年は昨年のベスト8以上を目指したい」と着実な前進を誓った。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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【動画】激戦を振り返るチーム渡辺とエントリーチーム
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