将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」で、本戦トーナメント出場を決めているチーム三浦の三浦弘行九段(49)、伊藤匠五段(19)、池永天志五段(29)の3人が、大熱戦となった予選の疲れとストレスを発散すべく、新感覚アミューズメント「ブレイクルーム」に集結した。普段は見ることができないワイルドな姿に、ファンからは「過激だなー!」「穏やかな先生方とやってることのアンバランスさが楽しい」と多くのコメントが寄せられていた。
「Release Of Beast(野獣を開放しろ)」の頭文字から取られた「REEAST ROOM(リーストルーム)」に集合した3人。予選の疲れ発散…と聞いていただけに温泉などの癒し系の企画を想像していたようだが、案内された部屋は何やら不穏な空気が流れる「ブレイクルーム」。ここでは「やってはいけない」という日常の概念を取っ払い、使われなくなった食器や壊れた家電などを思う存分壊す新感覚エンターテイメントを楽しむことができる。
揃いのつなぎに軍手&防護ヘルメットと完全防備姿に変身した3人は、さっそく破壊開始。ワイルドにくぎ抜きを振り下ろす!かと思われたが、伊藤五段は「震えています…」と“初手”は空振り。池永五段は先輩の貫禄を見せつけるべく大きなハンマーを手にしたものの、「重っ…」とよろよろ。へっぴり腰になりつつ、ようやくハンマーを振り下ろしてヒヤヒヤと小皿を割った。
池永五段の「日頃のうっぷんや不満を叫びながら自分の中の物を出しませんか?」との提案を受け、3人はいよいよエンジン全開。伊藤五段からは「あれ逃す人いるかねー!?」のうっぷんが飛び出した。チーム羽生との予選リーグ、羽生3勝3敗で迎えた第7局を思い出し「詰みを逃してしまった時のことを思い出してやりました…」と会心の一撃でガラス皿を破壊。「少し気分が晴れました」とスッキリとした笑顔を見せた。続く池永五段は「確定申告めんどくさい!」とプリンターを殴打。リーダーの三浦九段は「どんどん人となりがわかってきますね」と声を弾ませていた。
注目の三浦九段は、寿司店に訪れた際の一コマから「無料みそ汁だからといって具を全部すくうんじゃねえよ!」という日常のプチストレスを一打に込め、グラスを木っ端みじんに。「コロナのバカ野郎ー!」と怒りをぶつけた伊藤五段からは、「これはクセになるとマズそうですね」と苦笑いも漏れていた。さらにそれぞれ自宅から持ち寄ったキーボードやポット、掃除機を次々に破壊。三浦九段は「こういうものを壊したということは新しいものが手に入るということ。もしかしたらこの大会で優勝して賞金で新しいものが買えるという前兆かも!」とポジティブにとらえていた。
最後は本戦の意気込みとともに力強くマネキンを殴打。伊藤五段はチーム斎藤戦を見据え「佐々木勇気(七段)に負けないぞ!」、池永五段は「良い将棋を指してチームに貢献するぞ!」、大トリを務めた三浦九段は「木村一基(九段)、ギタギタにしてやるぜ!」と熱い闘志をぶつけていた。
普段の穏やかな表情からは想像もできないワイルドな一面を見せた3人に、ファンは「重いもの持ったことなさそうw」「こっちまでストレス解消になった!」「シュールだな」「過激だなー!」「穏やかな先生方とやってることのアンバランスさが楽しい」と爆笑の様子。本戦1回戦では斎藤慎太郎八段(29)率いるチーム斎藤と激突する。たまったストレスを発散しきり、いよいよ充電完了。優勝を目指して一気に駆け抜ける。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)