将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント1回戦第2試合、チーム三浦とチーム斎藤の対戦が8月6日に生放送された。チーム三浦の2勝1敗で迎えた第4局は、チーム斎藤・木村一基九段(49)がチーム三浦・伊藤匠五段(19)に勝利。スコア2-2のタイに戻して見せた。
両者は、昨年の第4回ABEMAトーナメントの決勝戦を経験。伊藤五段は藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)率いるチーム藤井の一員として優勝を飾り、木村九段は自身が率いたチーム木村で準優勝となった。チームを新たに、本年は本戦1回戦で激突。先手の木村九段は「一局目は負けたので、できれば貢献したい」、後手の伊藤五段は「チームのメンバーが勝ってくれているので、自分も続ければ。ここで勝てれば大きいので頑張りたい」と強い思いを持って対局場へ向かった。
互いに本戦初勝利をかけた戦いで、戦型は矢倉となった。伊藤五段は伊藤は急戦調の将棋で、どちらも想定内とばかりに早いペースで指し進めた。互いに激しい攻めを繰り出し、力のこもった大熱戦に。最後は先手の木村九段が8七銀から抜け出し、快勝を飾った。
本戦初勝利を飾った木村九段は、「前向きな手が多かったのでその点は良かった。まだ1局あるので頑張りたい」とチームを2-2のタイに戻してホッとした表情を見せた。一方、敗れた伊藤五段は「無理気味な攻めになってしまった。上手く指されてしまった。2連敗は情けないが、気を取り直して頑張りたい」と必死に前を向いた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)