不気味な羽音を立てながら襲い掛かる「スズメバチ」。時には、人を死に至らしめることもある危険生物だ。暑くなると活発に動き出し、猛威を振るう凶暴なスズメバチ。そんなスズメバチに立ち向かうハンターたちに密着した。
依頼者からのSOSを受け、ハンターが駆けつけたのは千葉県・野田市。巣があるのは、神社の社殿の中とその近くにある木の2箇所だという。近づいてみると、わずかな隙間から、次々と出入りするスズメバチを発見。
このスズメバチは、腹部の波を打った黄色い模様が特徴的な「モンスズメバチ」という種類で、夕方には活動を止める他の多くのスズメバチとは異なり、日没後も注意が必要だという厄介な相手だ。
そんなスズメバチ相手に使うのは、家庭用の掃除機を改良したお手製の吸引機。異変を感じたスズメバチたちが次々と巣を飛び出し、ハンターを威嚇している。それでもひるむことなく、慎重にスズメバチを捕まえていく。
作業開始から15分ほど。ハチを大方吸い取り、社殿の板を外すと、この時期にしては大きい、直径約20cmのハチの巣。3段の巣にいたハチは、推定100匹以上です。これを取り除くと休む間もなく、2つ目の巣へ。
木の中から巣を取り出し、無事に2つ目の巣も撤去完了。これで一件落着と思いきや、
ハンターが何かを発見した。
神社から10mほど離れた場所にあったのは、ハチが巣作りの拠点としている“元巣”だ。これを取り除かなければ、巣は近くに何度でも誕生してしまう。
今回は発煙筒で煙幕をはってスズメバチを弱らせる作戦。ところが、最後の砦である“元巣”を壊されまいと必死に反撃するスズメバチ。殺虫スプレーも使い、ハチの勢いが収まったところで巣を撤去。
枯れ枝の山から出てきたのは、先ほどの2つの巣よりも一回り大きいスズメバチの元巣だ。今年すでに250件以上の依頼を受けているというハンター。最近ある傾向があるという。
「住宅での“ミツバチ”の駆除依頼が多い」(スズメバチハンター・松原暢明さん)
去年の2倍以上だというミツバチの駆除依頼。ハンターは、駆除依頼増加の背景にあるのが「コロナ禍が長く続いて、プチ養蜂家みたいなのがすごく増えていて、そういう人たちが管理しきれなくて。それが原因で住宅地に入っちゃっているのかなと」と推測していた。
住宅街に住み着いたミツバチは、これからの時期スズメバチを呼び寄せる引き金になる恐れがあるという。
「基本的にミツバチはスズメバチのエサなので、今の時期はまだ昆虫とかをスズメバチが襲うんですけど秋になってくると昆虫がいなくなってきて、今度ミツバチを襲いだすんですよね。ミツバチが住宅街に入っちゃうと必ずと言っていいほど(スズメバチが)来るのでそれで問題が起きてくるのかなと思います」
(『ABEMAヒルズ』より)