「政策断行内閣」と銘打たれた岸田新内閣。野党からは“統一教会隠し失敗内閣”と揶揄されるなど、統一教会と閣僚の接点が次々と明らかになっている。
【ノーカット映像】司会が制止も発言を続け…旧統一教会の田中富広会長が記者会見
「政治に友好団体が強く姿勢をもって関わってきたことは事実」(世界平和統一家庭連合・田中富広会長)
2度目の会見で政治との関わりについて言及した旧統一教会、現世界平和統一家庭連合の田中会長。岸田新内閣の閣僚も、過去の関係について次々と明らかにした。新内閣でも、7人が「旧統一教会との接点があった」と説明した。
「国民の皆さんの疑念を払拭するため、政治家としての責任においてそれぞれ当該団体との関係を点検し、その結果を踏まえて厳正に見直すことを厳命し、それを了解した者のみを任命した」(岸田文雄総理大臣)
岸田総理は、宗教団体に法令から逸脱する行為があれば厳正に対処するとした上で、「旧統一教会が不当に自民党の政策に影響を与えたとは認識していない」と強調した。
なぜ旧統一教会は政治との関わりを持つようになったのか。世界平和統一家庭連合の田中会長は、こう説明する。
「私たちの法人ならびに多くの友好団体は創設以来、共産主義というものに対して明確に対峙してきた。共産主義問題に対して明確な姿勢を持っている政治家の皆さんとは、共に良き国づくりに向かって手を合わせてきたと思っている」
所属議員と教会との関わりについて、自民党の茂木幹事長は8日に「今後は関係を絶つ」と話していた。一方で、田中会長は旧統一教会が今後も政治に関わる姿勢を見せている。
「私たちの基本姿勢は、共産主義と対峙して進めている。その視点から言うと、自民党の議員の方々はより多く接点を持つことがあるのではないかと思う。自民党のみならず、コミュニズム(共産主義)に対して明確に姿勢を示す議員の皆様方とは、それぞれの場で関係性があったと思う。これからも私たち、あるいは友好団体はこの視点は一致していくことになると思う」
このニュースについて、『ABEMAヒルズ』コメンテーターでノンフィクションライターの石戸諭氏に話を聞いた。
――石戸さん、この問題をリセットするのは難しいのでしょうか?
「リセットするどころか、ますます問題が錯綜している。自民党サイドが関係を断つことを公式に宣言する、それも岸田総理が絶つことをはっきり明言するしかゴールがないのではないか」
――田中会長は会見で、旧統一教会が今後も政治に関わる姿勢を示しました。会見についてはどう見ましたか?
「正直、意味のない会見だった。公式の見解を繰り返したばかりで、逆効果だったと思う。そんな中で、僕びっくりしたのは『共産主義』という言葉が出てきたこと。冷戦が崩壊して何十年も経っている中で、日本で現実に革命が起きて、共産主義がやってくると思っている人はいないだろう。その中で、共産主義が敵だと認識している人がいることにまず驚いた。この時代に『共産主義と対峙するんだ』と言われても、何と戦っているのかという感じがする。共産主義がいいと思っている人たちもほとんどいなくなってきている中で、日本共産党ですら近い将来に『共産主義がやってくる』とも言っていない時代になっている。そうした中で何と手を取り合っていくのかが、さっぱりわからない。この状況でいくら旧統一教会が『接点を持ちたい』と言ったところで、大多数の支援者も社会も許さなくなっていくし、(接点ができても)すぐばれるだろう。そうなれば、政治家に付き合うメリットがほとんどなくなってくる。彼らが望んでも、いずれ何も持てなくなるのではないか」
(『ABEMAヒルズ』より)
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