将棋の藤井聡太王位(竜王、叡王、王将、棋聖、20)に豊島将之九段(32)が挑戦する、お〜いお茶杯王位戦七番勝負の第4局が8月24日、徳島市の「渭水苑」で対局を開始した。シリーズはこれまでに藤井王位の2勝、豊島九段の1勝。王位が防衛に王手をかけるか、挑戦者がタイに戻すか。重要な一戦に大きな注目が集まっている。
本来、第4局は15、16日に佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で予定されていたが、豊島九段の新型コロナウイルス感染が明らかになり延期に。第5局が予定されていた徳島市対局を繰り上げ、第4局として開催されることになった。7月20、21日に行われた第3局から約1カ月。挑戦者の豊島九段が8時47分、藤井王位が49分頃に対局場に姿を見せた。
藤井王位は2016年10月に四段昇段。第34期竜王(1組以上:1期)、順位戦A級(A級以上:1期)。タイトルは通算9期で、現在最多の五冠保持者。棋戦優勝は5回。デビューから5期連続で年度勝率8割を超え、将棋大賞でも2年連続で最優秀棋士賞に選ばれるなど令和将棋界のトップに君臨する天才棋士だ。第3局から約1カ月の間は、「(対局が)延期になり少し時間ができた。お盆の期間は将棋の勉強をしながらリラックスして、家でゆっくりと過ごすことができた」と充実の時間を過ごしたことも明かしていた。
豊島九段は2007年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:9期)、順位戦A級(A級以上:6期)。タイトルは通算6期、棋戦優勝は5回。王位戦は2018年に初挑戦し、菅井竜也王位(肩書は当時)をフルセットの末に破り初戴冠。翌年は木村九段の挑戦を受け、3勝4敗で失冠した。2021年に再び挑戦権を獲得して藤井王位に挑戦するも、4勝1敗で退けられる結果に。2期連続で挑戦者となった今年は、4期ぶりの復位と藤井王位へのリベンジを期すべく強い思いを内に秘めている。復帰戦からハードな戦いが予想されるが、「体調は回復している」と話していた。
シリーズはこれまでに、藤井王位2勝、豊島九段1勝。ここまでの3局はいずれも「角換わり腰掛銀」の戦型だったが、仕切り直しとなった本局で、両者がどんな作戦を用意しているかにも大きな注目が集まっている。持ち時間は各8時間の2日制で、先手番は藤井王位。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)